おだまき君の道草ごはん

野草グルメ×学園ラブコメ #1巻応援

おだまき君の道草ごはん 佐倉色
兎来栄寿
兎来栄寿

「特典色紙を無償で1000枚以上描かされた」という『とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話』が話題になった、佐倉色さんが2021年より連載している新作4コママンガです。現在は無事に普通に創作をできていらっしゃるようで、何よりです。 万年学年2位止まりの主人公・穂高小麦(ほだかこむぎ)が、1位の苧環有利(おだまきゆうり)に対して対抗心を燃やすところから始まるラブコメです。苧環くんは動物を助けたり、「病気で苦しむ人の助けになりたい」と薬学の知識を深めたいと思っていたりと、性格もとてもイイ奴であるところも含めて『彼氏彼女の事情』の雪乃と有馬の関係性に近しさを感じます。 ただ、苧環くんは野草に非常に詳しく、それを日常的に食べているという特徴があります。『おだまき君の道草ごはん』というタイトルは、ある種(寄り道的な意味での)道草ではありつつ本当に「道に生えている草」を美味しく食べる、あるいは小麦に食べさせていくマンガとなっています。 小麦は、苧環くんに敵愾心を燃やしながらも彼が作ってくれる野草グルメや野草ティーの美味しさに徐々に絆されていってしまいます。その懐柔されていく様子が絵柄も相まって何ともかわいく、面白おかしいです。そして、徐々に徐々にラブがコメっていきます。笑いはもちろんのこと、しみじみと「ああ、良いなぁ」と思えるシーンも。 イケメン過ぎて魚の被り物を常にしている女性恐怖症の志津宮や、学年3位のかなで、苧環くんの家族など、サブキャラたちも物語を賑やかに盛り上げていきます。小麦のお父さんも、娘を持つ父親の悲哀を醸し出しており良い味を出しています。 ラブもコメればグルメシーンもあり、野草の知識も身に付く。1粒で3度美味しい作品です。

鋼の錬金術師

未だに人気が衰えない、普及の名作だと思います

鋼の錬金術師 荒川弘
あいざっく
あいざっく

子供の頃は設定が難しく理解が追いついていなかったのですが、 中学生くらいにちゃんと読み直してその魅力にどっぷりと魅了されてしまいました。 まず、子供の頃には少し難しくて分からなかった設定ですが、 他にはない独特の設定なのにちゃんと筋が通っていて、荒川弘先生は本当に天才だと思いました。 コミカルなシーンや恋愛要素も多く楽しく読めるのですが、 初っ端のお母さんの錬成シーンや女の子と犬のキメラといい、 胸が重くなるようなシーンも多く、中心的なキャラクターも容赦なく負傷したり命を落とすところが、 残酷でもあり、ハガレンの世界観の素晴らしさを引き立たせている魅力の一つなのではないかと思います。 キャラクターもみんな魅力的で、 敵キャラのエンヴィーも憎めない、何なら愛しくて推せちゃう点もハガレンの好きポイントです。 荒川先生のイラストやノリもとても好きなので、 シリアスなシーンや戦闘シーンもコミカルなシーンもそれぞれ違った楽しみ方ができます。 余談ですが、好きすぎてハガレンのコラボカフェで働いていたのですが、 お客さんが絶えず、幅広い世代に愛され続けているのだなということを改めて実感しました。 また、私自身も未だにハガレンの名台詞を常用しております笑 まだ読んだことがない人にも、後世の人達にもぜひ読んでもらいたい作品です。