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恋する音を聞いたことがありますか?「歌うことがだいすき。でもこれは、だれにも内緒なの」恥ずかしがり屋でいつも周りの空気を読んで行動しちゃう高校1年生、桜井 青(さくらい あお)。彼女の秘密の趣味。それは、歌を歌うこと。誰もいない教室でひとり、のびやかに歌う青。いつも通り、こんな日常が続くと思ってた…だれにも気付かれずに。次の日、友達と教室で卒業式<プロムパーティ>の準備をしていた青。そこに、いきなりやってきたのは、生徒会長で学校の人気者の2年生、成田 慎(なりた しん)。金髪でイケメンで、見た目も中身も全く正反対な慎。「わたしとは無縁の人…」でも、なぜかどんどん慎が近づいてきて、「お前、オレのバンドでボーカルやれよ」慎に引っ張ってこられて着いた軽音部の部室には、大人っぽい魅力で人気の生徒副会長、ベース担当の榑林 央人(くればやし ひろと)と、ベビーフェイスで老若男女問わず仲良くなれる特技をもつ龍(りゅう)……学校中の人気者がそろっていた!「まっすぐで透き通る声がスゲー好きだと思った。 頼む。オレのバンドで歌ってくれ」「卒業生だけじゃなく、全校生徒を泣かせようぜ」戸惑う青をまっすぐ見つめて告げる慎。慎のまっすぐな瞳に、青の臆病な心は静かに開いていった。どんどんバンドの練習にのめりこむ青。でも、それを良く思わないお母さんにバンドを禁止されてしまう。「私があなたを若くして生んでどれだけ苦労したか…あなたのためを思って言っているのよ」そう言われるたびに「あなたのせいで」って言われてる気がして、青は身動きが取れなくなってしまう。誰か、助けて――。声にならない叫びを、聞いてくれたのは、慎だった。卒業式の日、慎の計らいで、青の歌を聞いたお母さんに、青はようやく本当の気持ちをぶつける。そして、お母さんも青にまっすぐ向き合う。全部、とはいかないけど、少しだけ分かったお互いの気持ち。そうさせてくれた慎に感謝する青。バンドは卒業式限定…少し寂しいな…そう思っていた青に、慎は「新入生歓迎会に文化祭、まだまだこれからだぜ」嬉しくって笑いあうふたり。でもそれを陰から見ている人がいて――。この恋、五線譜に刻もう――。GW合宿に夏祭り、そして三角関係!?恋もバンドも友情も全部を全力で受け止めよう!!俺様男子×内気女子のトキメキバンドラブストーリー、芽吹きの第1巻。

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東野 美雲と今城 聖は、子どもの頃からの幼なじみ。中学生になっても周囲から公認カップルと言われるほどの仲の良さで、恋人になるのも時間の問題…だったはずが、なんと美雲の親の中国転勤が決定!?美雲は引っ越しを余儀なくされ、お互いの気持ちを伝え合うことができないまま、二人は離ればなれになってしまう。聖は別れる間際、美雲に餞別として帽子をプレゼントする。「これ餞別。待ってるから。美雲」最後にそう告げられた美雲は、悲しい別れに涙しながらも、再会の約束を胸に抱き、日本を飛び立つのだった。……それから数年後。日本に帰国し、高校生となった美雲は猛勉強を経て、聖が通う進学校に入学。あの日の約束を果たし、見事、聖との再会を果たすことができた。夢見ていたのは、お互いに想いあい、しかしついに実ることがなかった、あの初恋に心躍らせた日々の続き……。しかし、そんな美雲の目の前に現れた聖はというと……、「脳細胞死んでんじゃねーの」「なんでこの学校にしたの?バカなのに」なんて毒づく超辛口&クールな男子に成長していて、あの頃の面影は全くなし!?想像していた再会とのギャップにショックを受ける美雲は、さらに学校の勉強にもついていけず、入学早々のテストも散々な結果となってしまう。「あの頃の聖ちゃんは一体どこにいっちゃったの!?」しかし、意気消沈しながらも、追試に備えて早朝の教室で勉強をする美雲のもとに、聖が現れ勉強を手伝ってくれることに。様変わりしてしまった聖との距離を測りかねる美雲だったが、垣間見える聖の優しさと昔の面影に少しずつ惹かれていく。「私ずっとあの頃に戻りたいって思ってたんだよね」そう告白する美雲だったが、「俺はあの頃に戻るつもりはないから」と聖に拒絶されてしまう。自分が嫌われてしまったと落ち込む美雲は、自室であの日の約束と聖の言葉を思い出していた。「これ餞別。待ってるから」もうあの頃には戻れない。美雲は別れの日に聖からもらった帽子を抱き涙する……と、その美雲の目にとびこんできたのは、帽子のツバの裏に描かれた簡素な英文だった。「Look here」聖が書いたであろうその英文、昔は意味がわからずにそのままにしてあったことを思い出した美雲は、その指示の通り帽子のフチを調べる。そこに書いてあった、昔の聖からのメッセージとは…?このメッセージを見た瞬間から、二人のハツ恋は第2ラウンドに突入…!?2度目のハツ恋、スタートです!(担当より)「初恋は実らない、という言い伝えがあります。一説によると、初恋は恋愛経験ゼロの状態でスタートするので、成就する可能性が低いとかなんとか。例えるなら、レベル1で魔王に挑むようなものでしょうか。確かにそう考えると初恋を実らせるのはもう殆ど奇跡のような所業に思えます。そんなものに固執するのは馬鹿馬鹿しい…そう思いつつも、私たちはついつい、初恋を特別なものとして扱ってしまいます。それはきっと、初恋は2度と更新できない経験だからではないでしょうか。これから生きる上で、人生最高の恋愛は、きっと誰にでもいつだって更新するチャンスがあるはずです。だけど、初恋はそうはいきません。私たちがどれだけ願っても、お金を積んでも、もう1度初恋を経験することはできません。レベル1で魔王と対峙した、あのドキドキ、あの恐怖…そして一歩、歩みを進めたときに感じた誇らしさは、その時にしか感じることができないものです。そしてもし、その主人公が魔王を倒し、ハッピーエンドを迎えられたら…そんな物語を一つ、先生、よろしくお願いします。」とお願いしたら、ふかさわ先生がこんなに素敵な作品を描いてくれました。そんな、奇跡のようなお話です。是非とも美雲たちの初恋の行方を、最後まで見守って頂けると幸いです!

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