へびおばさん
1964年に貸本短編誌に7回連載された長編少女スリラーで、のちに雑誌にリメークされ、大ヒットをよんだ著者の初期代表作をオリジナルバージョンで初めて復刻。これまでのリメーク版にはなかった扉や4色カラーもふんだんに収録した完全版。「かんな」と「さつき」名姉妹コンビが奈良の山深い里山を舞台に繰り広げる民話調の恐怖譚で「山びこ」シリーズの第二弾です。ある日、おかねが渕で巨大なうわばみの姿となった女性に姉妹が遭遇するが、その女性は友人の少女の家に新しく迎えた継母だった…。週刊少女漫画誌デビュー直前の作者が放った、その後の少女ホラーブームを巻き起こす傑作をオリジナルで!※電子書籍版に「『へびおばさん』読本」(巻末インタビュー・解説)は収録されていません。
檸檬 -まんがで読破-
美しいだけのものなどいらない。不吉な塊が心を終始おさえつけていた――。なぜ人間は見すぼらしく壊れたものに魅きつけられるのか?梶井基次郎は生涯死と隣合わせに生きながら、表題の『檸檬』をはじめ『桜の樹の下には』『冬の蝿』などで、そんな人間の心の深淵を詩情豊かに表現し続けた――。「近代日本文学の古典」とも言われる小品群をあわせて漫画化。
蒲団 -まんがで読破-
若くて美しい娘ともう一度恋をしたい──。家庭があり、知識も分別もある中年作家の竹中時雄は、平凡な日々の生活に鬱屈とした心情をつのらせていたが、ある日横山芳子という女学生を弟子にとることにする。はじめのほうこそは仲睦まじい師弟であったふたりだが…。作者の実体験をもとに現実を赤裸々に描いた自然主義文学の代表作『蒲団』他、『一兵卒』『ネギ一束』『少女病』を漫画化。
医者を見たら死神と思え
啓応大学医学部准教授・真藤隼人は、食道がんの世界で「神の手」と称される凄腕外科医。東京都医師会会長の父・源一郎を後ろ盾に、啓応大学史上最年少教授の座を狙う位置にいた。ところが、隼人の前に、冴えない“万年講師”・来栖真吾が立ちはだかる。来栖は言う。「お前は患者を死に追いやる死神だ…」と。続けて、「お前の手術に意味はない、なんなら俺を手術してみろ」と挑発する。焦る隼人は「神の手」のプライドをかけ、がん手術を否定する来栖に立ち向かうものの……!? これまでの医療漫画・ドラマを完全否定する、前代未聞のドクター物語が開幕――!! がん手術と抗がん剤は寿命を縮める!? 長期入院で人格が豹変するせん妄の恐怖とは!? がん手術に付きもののリンパ節郭清に意味はない!? ……等々、内容は盛りだくさん。ぜひご一読を!!