「頼まれれば誰とでも寝てくれますよ、俺とでも」親代わりの吸血鬼・緋佐人(ひさと)に長い間想いを寄せる大学生・朱里(しゅり)。欲しがればキスもセックスも。愛の言葉だってくれるけど…。緋佐人が待ち焦がれる、たったひとりの「運命の人」になりたい朱里は、彼に近づく人間を容赦なく排除しているけれど――吸血行為で得られる快楽を求め、緋佐人に血とカラダを捧げたがる人間は後を絶たず…。央川みはらが描く、エゴイスティック・ラブ!
「ずっと俺の血だけ飲んでくれたら…」太腿から伝わる痛みと快感――新しい供血人が決まるまでの間、緋佐人(ひさと)に血を捧げる朱里(しゅり)。そんなある日、緋佐人の店の近くで吸血鬼による事件が発生して…
「僕が普通の人間だったら、この子をちゃんと愛せたのだろうか」新しい供血人が現れたが長続きをしなかった緋佐人(ひさと)。慰めるかのように血を捧げ続ける朱里(しゅり)。ふたりを出逢わせた刑事から、朱里を手放すよう言われた緋佐人は…
「――それ、俺のオトコ」丹(あかし)を訪ねて店に現れた、怪しげな風貌の男・ロシュ。熱いキスを交わすふたりは恋人同士らしく……
恋人の最期の願いを聞き届けた丹(あかし)。「自分が選ばれないなら、一生不幸であればいい」自分では緋佐人(ひさと)に死を与えられないのに――どうして俺の恋はこんなに醜い…
「僕から離れて生きて欲しい」緋佐人(ひさと)の運命の相手になりたかったけど…提案された条件に納得がいかない朱里(しゅり)は、家出を決行することに――!?
朱里(しゅり)が家を出て3か月――誰の血も吸わず倒れた緋佐人(ひさと)。「やっぱり朱里がいなくて寂しかったよ」全身噛みつかれ舐められながら、血も体も求められるまま差し出して……
「君が死ねば僕も死ぬ――君は僕の心臓だ」緋佐人(ひさと)に望まれて、第二の心臓をもらった朱里(しゅり)。恋人同士のように抱かれるのが、なんだか気恥ずかしくて…