あらすじ

多田由美史上最長の連載作、待望の単行本第2巻!窃盗団との関係を断ち切ることのできないランディは、犯行計画に巻き込まれていく。亡き母のケーキ店を再開すべく動くアールは、ランディを想い、支えようとする。ランディとアールが二人で見い出したかすかな希望。それでも、朝はやってくる。
レッド・ベルベット 1巻

多田由美史上最長の連載作、待望の単行本化!亡き母が残したケーキ店のレシピを集めるアール。窃盗団と関わり、抜け出すことのできないランディ。ロサンゼルスを舞台に、問題を抱えながら支え合い、明日に希望を求める二人。きっとなんとかなるよ。

レッド・ベルベット(2)

多田由美史上最長の連載作、待望の単行本第2巻!窃盗団との関係を断ち切ることのできないランディは、犯行計画に巻き込まれていく。亡き母のケーキ店を再開すべく動くアールは、ランディを想い、支えようとする。ランディとアールが二人で見い出したかすかな希望。それでも、朝はやってくる。

レッド・ベルベット(3)

圧倒的筆致で描き出される人生の希望。多田由美史上初の長編、堂々の最終巻!/大学を卒業し、本格的にケーキ店再開のために動き出したアールは、刑期を終えたランディと再会する。周りの人達に支えられながら作業を進める二人の行く末を、それぞれの策謀が交錯し、阻む。二人でなら、きっと人生は乗りこなせる。

レッド・ベルベット

ロサンゼルスに生きるふたりの青年の絆

レッド・ベルベット 多田由美
ANAGUMA
ANAGUMA

レッド・ベルベットというケーキがあるそうです。歴史もあって、アメリカではメジャーなスイーツなんだとか。画像を調べてみましたが、その名の通り赤色がキレイなケーキです。 幼い頃に母を亡くしたアールはふさぎ込む父親と反駁しながらも、母の遺したレッド・ベルベットのレシピを探し求めています。 一方の親友のランディは重病の母親を抱え、こちらも父親とはうまくいっていません。おまけに窃盗グループに目をつけられ犯罪の片棒を担がされているという状況。 失った母の面影を追うアールと、母を失いつつあるランディの対比は痛々しく、物語には常に薄ぼんやりとした閉塞感が漂っています。ふたりの毎日は決して順風満帆ではありません。 それでも互いを支え合い、未来に目を向けられているのはふたりには目標があるからです。かつてアールの母のケーキ店があった場所で、再びお店を開くこと。 少年だったアールとランディの人生は2巻の時点で大きな節目を迎えました。希望にあふれた道筋ではなかったかもしれませんが、ふたりは確実に前へと進んでいて、その事実が勇気を与えてくれます。 レッド・ベルベットのケーキがアールのお店に並ぶ日が来るのを楽しみに、次巻以降もふたりを見守りたいです。