あらすじ

※本作は、「春が来た」(全10巻・双葉社刊)を底本とした合冊版になります。身投げしようとしていた娘を助けようとする太郎兵衛と次郎兵衛。しかし、太郎兵衛は娘のはだける着物から見える白い肌に欲情し理性を失ってしまう。命を助けるつもりが、逆にその命にも等しいものを奪ってしまったと許しを請う太郎兵衛。そして、仮の宿、廃寺・幸福寺で、この「おりく」という娘と一緒に住むことになり…!? ――年老いたふたりの男の余生を哀しくもユーモラスに描く、テレビドラマ化もされた傑作時代劇。
春が来た【合冊版】(1)

※本作は、「春が来た」(全10巻・双葉社刊)を底本とした合冊版になります。「地獄じゃよ。この世の中どこもかしこも地獄じゃて」――甘利長門(あまりながと)61歳は、かつては北町奉行所の同心だった男。月坂小介(つきざかこすけ)57歳は、大奥のお庭番を38年間務めた伊賀忍者であった。それぞれに辛い過去を持つふたりはひょんなことで知り合い、お互い鯉太郎兵衛(こいたろうべえ)、桜次郎兵衛(さくらじろべえ)と名乗り共同生活を始めるが…。――年老いたふたりの男の余生を哀しくもユーモラスに描く、テレビドラマ化もされた傑作時代劇。

春が来た【合冊版】(2)

※本作は、「春が来た」(全10巻・双葉社刊)を底本とした合冊版になります。身投げしようとしていた娘を助けようとする太郎兵衛と次郎兵衛。しかし、太郎兵衛は娘のはだける着物から見える白い肌に欲情し理性を失ってしまう。命を助けるつもりが、逆にその命にも等しいものを奪ってしまったと許しを請う太郎兵衛。そして、仮の宿、廃寺・幸福寺で、この「おりく」という娘と一緒に住むことになり…!? ――年老いたふたりの男の余生を哀しくもユーモラスに描く、テレビドラマ化もされた傑作時代劇。

春が来た【合冊版】(3)

※本作は、「春が来た」(全10巻・双葉社刊)を底本とした合冊版になります。この世の苦労は百八。坂の両側に合わせて百八もの地蔵が並ぶ中仙道地蔵峠道、またの呼名を地蔵すがり坂。仏が百八体もあれば小便もひりかけ甲斐があると『小便参詣』を開始する鯉太郎兵衛と桜次郎兵衛だが、途中で力つき倒れてしまう。いよいよここら辺りが死に場所かと覚悟し、ふたりは雪の中で安らかに眠りにつこうとするが…。――年老いたふたりの男の余生を哀しくもユーモラスに描く、テレビドラマ化もされた傑作時代劇。

春が来た【合冊版】(4)

※本作は、「春が来た」(全10巻・双葉社刊)を底本とした合冊版になります。鯉太郎兵衛と桜次郎兵衛は「なぐられ屋」を始めた。金を払えばなぐらせてくれる、と聞いた人々が集まり、銭を放ってはボカッとなぐる。しかし、それを止める者もいた。金を払ったとはいえ弱い老人をなぐるとはけしからん、と言うのだ。と、そこに「三途の川の船頭兄弟」の異名をとる強面の男たちが現れる。その内の一人が刀を抜き、「新刀の試し斬りをさせろ」と大金を放った。そして返事も聞かずに刀を振り下ろすが…。――年老いたふたりの男の余生を哀しくもユーモラスに描く、テレビドラマ化もされた傑作時代劇。

春が来た【合冊版】(5)

※本作は、「春が来た」(全10巻・双葉社刊)を底本とした合冊版になります。心根の優しさゆえ、悪人になりきれない鯉太郎兵衛と桜次郎兵衛。ただ世をはかなみながら、今日も巷を彷徨する――。賞金稼ぎ・死吉に出会ったふたりは、賞金首を守ることで、その稼業から足を洗わせようとするが…!? ――年老いたふたりの男の余生を哀しくもユーモラスに描く、テレビドラマ化もされた傑作時代劇。最終回まで収録した完結巻。ふたりの旅に終わりはあるのか?