あらすじ

白帆と青矢、永遠の愛を求めて……。波乱の70話~72話を収録。
今、きみを救いたい : 1

あのとき、わたしに始まった決して逃れられない永遠。それは、夫との結婚だった―――。社内でも有望株の男性・透(とおる)と結婚。しかし、間もなく激しい暴力が始まる。絶えない身体の生傷と増え続けるマンションの壁の穴。白帆(しほ)はこの結婚から逃れられるか、救いは訪れるのか……。この結婚はおそろしい日々への幕開けだった―――。

今、きみを救いたい : 2

愛しているから暴力をふるうという透のもとから、逃げ出した白帆。向かった先は青矢のクリニックだった。透の魔の手から逃れるために、逃げ出すふたり。学生時代のスキー部でよく訪れていた山へ向かう。無邪気で幸せだったあの頃に思いを馳せるふたり。やがて、白帆に笑顔が戻る。青矢はDV被害者が暮らすシェルターに白帆を匿うが、そこには、同じように暴力をふるわれてきた女性たちがいた。白帆は透から逃げられるのか、そして、青矢は白帆を救えるのか……。

今、きみを救いたい : 3

夫・透の暴力から逃れるため、シェルターで暮らす白帆。彼女のもとを透が訪れ、別れたくない、海外赴任に同行してほしいという。しかし、白帆はそれを断りに行き、拉致・監禁されてしまう。さらに透は白帆と無理心中を図る―――。からくも助かった白帆だったが、青矢は動揺し、白帆を愛することを心に誓う。ふたりの関係は深まっていくが、前妻の紅美が、白帆に嫌がらせを仕掛けてくる。

今、きみを救いたい : 4

青矢(せいや)の幼なじみでもある紅美(くみ)は小学生の頃、何者かに性的暴行を受け、その時の曖昧な記憶に今も苦しんでいた。ある日、犯人らしき男が再び紅美の前に現れる。その姿を見た瞬間、恐怖の底へ突き落される紅美。当時のことを思い出せない紅美は本当のことを教えてほしいと青矢に懇願するも、答えは得られなかった。徐々に精神的に追い詰められていく紅美は白帆(しほ)にも辛くあたる。しかし、白帆はわかっていた。紅美は青矢を困らせることで自分に振り向かせようとしている。愛をぶつける愛し方しかできないことを。それはまた、透(とおる)も同じだったからだ。そして、この間にも魔の手は伸び始め、紅美と青矢の愛娘・小桜里に狙いを定めていた。紅美、青矢、白帆は小桜里を守れるのか……!?

今、きみを救いたい : 5

シェルターを出て、海辺のレストランで働く白帆。そこへ紅美がやってきて、いままでのことを白帆に詫びる。そして、最後にもう一度だけ青矢とやり直すチャンスがほしいと白帆に頼むのだった。いっぽう、透は転がり込んできたカレンと暮らしていた。自分はもう治っている、二度と暴力は振るわないという透。しかし、白帆が受けたDVに関する取材映像がテレビで放送されると透は白帆だと確信する。透は白帆に会いたい一心で、静止するカレンを振り払い家を飛び出してしまう。白帆の住所を手に入れた透は白帆を車で連れ出し走り出す。白帆は無事に戻れるのか?青矢は白帆を透から取り戻せるのか――――ー。

今、きみを救いたい : 6

青矢をずっと想い続けてきた紅美。でも、青矢の心はすでに自分にはないことがわかっていた。絶望する紅美は歩道橋から飛び降りようとしたそのとき、暗(ルビ:あん)という青年に出会う。暗は一緒に死のうと誘い、ふたりは一緒に飛び降りるが、助かる。本気で死にたかったという暗。ふたりは映画館に入り、その後、互いの空虚感を埋めるように抱き合うのだった。紅美は暗を救うことで、自分をも救うことになるというが―――。一方、青矢は白帆に一緒に暮らす家を提案するも断られてしまい!?

今、きみを救いたい : 7

「わたしはあなたのもの、あなたはわたしのもの」――――先輩がいなければもう生きていけない。青矢を愛しすぎて、青矢を縛りたくなる気持ちを抑えきれない白帆は青矢と生きる自信がないと、家を出て行ってしまう。残された手紙を見て、絶望する青矢。そんなとき、研修医時代を共に過ごしたるりが現れる。るりに白帆のことを相談するも、白帆のことは青矢自身が治すことを決意する。白帆に恋愛関係ではなく、医師として治療に専念したいことを告げる。そんなとき、白帆は青矢の家にるりが入っていくのを見てしまう。その後、偶然出会った人の良さげな路考という男性は、心療内科の医師だという。白帆は迷った末に診療してもらうことに悩んでいた白帆は路考に診察をしてほしいと頼みこむのだが――――。

今、きみを救いたい : 8

青矢の治療を受けたくないあまり、スーパーで知り合った路考という医師の診察を受ける白帆。しかし、彼が作ったドリンクを飲んだ白帆は急に青矢と一緒にいた、るりに嫉妬心をおぼえ、怒りが沸き起こる。『怒りだけが、わたしを救える』そう思いこんでーーー。そして、包丁を手にし、襲い掛かった。青矢に止められ、我に返った白帆は再び、路考のもとへ向かう。苦しむ白帆にまたも飲み物を勧める路考。白帆は路考の暗示にかけられ、一番、愛しているのは透だと言ってしまう。それを聞き、傷ついた青矢は――。

今、きみを救いたい : 9

るりが青矢の病院に正式に採用された。喜ぶるりは青矢に自分たちが組めば最高の心療内科が完成すると息をまく。また、白帆は路考に飲まされたドリンクの影響で朦朧としていた。そんな白帆のあとをつけ、ストーカーをする路考。一方、紅美は暗との子供を宿していた。小桜里は自分には青矢というパパがいると結婚に大反対。でも、暗に説得され、しぶしぶ承諾するのだった。また、青矢は父親にるりと一緒になって病院を継いでくれると安心だといわれる。戸惑う青矢だが…。そして、白帆のもとには、何者かからプレゼントが届く。はたして誰が!? 一方、暗は政治家である父のもとで、何やら話し合いをしていたーーーー。※第31~33話目までを収録

今、きみを救いたい : 10

紅美と暗(あん)の間に出来た赤ちゃんは、仮死状態で生まれたものの、無事だった。小さな命を目の当たりにして逃げようとしていた暗は我が身を振り返る。一方、白帆は青矢がアパートに来ることを心待ちにして、準備を進めるも 青矢は父親に呼び出され、来られなくなる。がっかりする白帆。作ったケーキ を携え、隣人のましろの部屋を訪れる。しかし、すでに客人がいた。それは ましろが1週間前に出会ったばかりの彼氏だという。遠慮して帰る白帆が会う ことはなかったが、その彼氏とは路考だった。部屋に帰った白帆は青矢が来ら れなくなったものの、新婚のようにわくわくしている自分に驚く。自分が強く なったと自信が持てるまで待ってもらっているが、意地を張る必要はないの ではと思う。青矢と支えあい、青矢のそばで強くなっていきたい。もしも、今度プロポーズをされたら、イエスと返事をすることを心に誓うのだった。しかし、プロポーズの言葉を青矢の口から聞くことは二度となかった―――。

今、きみを救いたい : 11

青矢から「白帆より大切なものができたんだ」と告げられ、呆然とする白帆。そして、ましろからは路考との関係を疑われ、過去のトラウマがよみがえり、取り乱す白帆。路考は催眠を用いて彼女の弱みにつけこもうとする。一方、紅美と小桜里は、生まれて間もない息子、煌(こう)を連れ去った暗(あん)を追いかけて銀川家を訪れるがーーー。 ※第37~39話を収録

今、きみを救いたい : 12

死を決意した美濃郷るりを必死に止める青矢と白帆――。懸命な白帆の説得と青矢の「生きてほしい」という言葉にるりは希望を見出す。一方青矢の娘、小桜里は青矢の結婚報告に心を悩ませる。大人たちの複雑な愛情のもつれを嫌悪し青矢の本心がどこにあるのか、と非難する。 ※第40~42話を収録

今、きみを救いたい : 13

「愛に支配されたくない」と叫ぶ白帆。互いに惹かれあいながらも運命は安らぎを与えてくれない。白帆と青矢の関係は果たして戻る余地はあるのか!? そして白帆は弁護士・翔子のもとで新しい生活をはじめるが…。 ※43~45話を収録

今、きみを救いたい : 14

翔子の弁護士事務所で白帆は過去の経験をいかし、居場所と生きがいを感じるように…。一方、「きみを愛していられるだけで他には何もいらない」そう叫びたかった青矢――。白帆との心のすれ違いはつづく。 ※46~48話を収録

今、きみを救いたい : 15

翔子の弁護士事務所で白帆は過去の経験をいかし、居場所と生きがいを感じるように・・・。一方、青矢との関係は、お互いに切ない思いを抱えたまますれ違いが続く――。 ※49~51話を収録

今、きみを救いたい : 16

一緒に旅行に行こう、と言う青矢の誘い。――白帆は彼のたくらみに心を揺らす。向かう先は小さな村。恋人としてではなく新たなビジネスパートナーとして白帆は青矢と向き合うことに・・・。 ※52~54話を収録

今、きみを救いたい : 17

五味山が突然倒れた!白帆と青矢は懸命に救助を施すが――。※55~57話を収録

今、きみを救いたい : 18

桃原村の診療所に一人の青年医師が突然訪れた。青矢の下で働きたいと強く訴える。それをきっかけに青矢と白帆の間に亀裂が――!? ※58~60話を収録

今、きみを救いたい : 19

幽霊騒動に巻き込まれる青矢、そして一方で白帆はワイルドフラワーズのトラブルに翻弄され…。※61~63話を収録

今、きみを救いたい : 20

揺れる二人の心…青矢と白帆の恋の行方は!? ※64~66話を収録

今、きみを救いたい : 21

白帆と青矢、揺れ動くふたりの心。目が離せない67話~69話を収録。

今、きみを救いたい : 22

白帆と青矢、永遠の愛を求めて……。波乱の70話~72話を収録。