あらすじ

何のために私は手を伸ばすんだろう ワルツに激昂し「あんたさえいなければ」と手を振り上げた直後、何もない空間で目を覚ました愛生。一方、愛生が気がかりで探していた然は、自分以外、愛生と一墨のことを誰も知らない世界になっていることに気づきます。愛生の家を訪れた然は、白い男と共に愛生の部屋に発生した謎の空間に飛び込み――!? 愛とは、生きるとはと問う異色の[純愛SF]ついに終幕。
愛が死ぬのは君のせい 1巻

彼の中にいるのは誰? 幼い頃、幼馴染の一墨に告白したのにその答えをなぜか覚えていない愛生。再び告白しようと、思い出の秘密基地に一墨を呼び出すのだけれど、そこで目にしたのは一墨の信じられない姿。目覚めると一墨は元通りだけど愛生だけには分かるのです。…一墨の中に別の誰かがいる!?

愛が死ぬのは君のせい 2巻

私の中に何がいる? 幼なじみの一墨の中に入ってきた謎の生命体[ワルツ]「一墨を救うために自分が消えてもかまわない」愛生は自分の中に[ワルツ]を移そうとしますが、[ワルツ]は何故か理由をつけて移動を延ばし延ばしに。ところが突然、愛生は謎の[白い男]に突き飛ばされ、重体に。愛生を救うために[ワルツ]が愛生の中に入ってきて!?

愛が死ぬのは君のせい 3巻

私の好きな君はどこ? 体内で眠る[ワルツ]がどうなるか分からないからと謎の[白い男]から言われ「絶対に一墨に近づかない」と決意した愛生。 その矢先、一墨が心音と腕を組んで歩く姿を目撃しショックを受けます。でも、然や友人の前では気丈に振る舞おうとし、どんどん1人で苦しみを抱えるように…。そんな中、学校行事の係を一墨と2人でやることになってしまい…!?

愛が死ぬのは君のせい 4巻

お願いもういなくならないで 愛生と然が一緒にいるのを見た瞬間、一墨の中に蘇ったのはかつて愛生と過ごしていた日々の記憶と、伝えたかった愛生への「好き」でした。しかしその直後再び一墨の身体が裂け、光と共に消えてしまいます。愛生と然は、必死で一墨を探しますが2人の前に現れたのは、一墨の姿をしたワルツでした。一墨の行方を問う愛生に返ってきた答えは…?

愛が死ぬのは君のせい 5巻

間違ってるって分かってる それでも 秘密基地で見つけた、小学生の頃の姿の一墨に「好き」と言われた愛生。すると一墨の姿が中学生の頃のものに変わります。驚く愛生に、一墨が「成長しても気持ちは変わらない」と再び告白をし、愛生はあったはずの幸せを感じて涙を流すのでした…。一方、今の一墨の身体に入っているワルツに想いを拒否された心音はひとり、涙しながら一墨を好きになった時を思い返し――!?

愛が死ぬのは君のせい 6巻

何のために私は手を伸ばすんだろう ワルツに激昂し「あんたさえいなければ」と手を振り上げた直後、何もない空間で目を覚ました愛生。一方、愛生が気がかりで探していた然は、自分以外、愛生と一墨のことを誰も知らない世界になっていることに気づきます。愛生の家を訪れた然は、白い男と共に愛生の部屋に発生した謎の空間に飛び込み――!? 愛とは、生きるとはと問う異色の[純愛SF]ついに終幕。

愛が死ぬのは君のせい

少女マンガ×SFという新たな発明

愛が死ぬのは君のせい 桃森ミヨシ 鉄骨サロ
sogor25
sogor25

1話の冒頭で描かれるのは幼馴染の一墨(いすみ)に長年想いを寄せる愛生(あおい)の姿。シンプルな純愛ストーリが展開するのかと思いきや、1話終盤で予想の遥か上を行く展開に。そのSF的な展開の正体は2話以降で明らかになりますが、その存在が物語に介入することによりストーリーがどんどん複雑になっていきます。 その結果、SF設定が下敷きにありながら、あるときは俺様系男子とそれに抗う女子のラブコメに、あるときは幼馴染と同級生の三角関係のような様子に、またあるときは1話冒頭で想起されたような幼馴染との純愛展開と、各話毎に様々な顔を見せるという不思議な作品に仕上がっています。 これだけ色んな展開を見せつつ、全体としてはしっかり一本のストーリーに繋がっていて、しかもその全てでちゃんと少女マンガしてるという、奇跡的なバランスで成り立っている作品です。 例えばお二人の前作「菜の花の彼―ナノカノカレ―」の読者や少女マンガ好きの方にはもしかしたら新鮮な気持ちで読めるかもしれないですし、個人的には普段少女マンガを読まない人でも「あげくの果てのカノン」や「青のフラッグ」のように一癖も二癖もある恋愛作品が好きな方なら読んでみてほしい作品です。 4巻まで読了