あらすじ

アミドニア新公王ユリウスは奪還したヴァンに対し、圧政を敷く。だが、一度“自由”を謳歌した民衆の反発を招いてしまい各地で反乱が勃発。ソーマは、民衆に請われる形でヴァンを再占領、さらに全土を併合し「フリードニア王国」とした。この事態に“人類宣言”の盟主は黙っておらず、詰問する女皇マリアに対しソーマは遂に語る―― 「これこそ“人類宣言”の落とし穴なのです」 掲げられた「理想」に潜む矛盾を。新たな人材が国を動かす力となり更なる変革に突き進む異世界本格内政ファンタジー第九幕!
現実主義勇者の王国再建記I

異世界に突如として勇者召喚された相馬一也。だが、彼の“勇者”としての冒険は―― 始まらなかった。国王から国家の抱える危機と課題を聞き出した彼は、持ち前の現代の知識を活かし富国強兵策を提案。すると…… 「召喚されし勇者ソーマ・カズヤに王位を譲る!」なんと、あろうことか国王より譲位されてしまう。さらに王女をソーマの婚約者にすると発表され――!? 若き国王ソーマと腹心の仲間とが共に国家の再興を目指す異世界本格内政ファンタジー開幕! 巻末にソーマとリーシアの前日譚を書き下ろし収録!!

現実主義勇者の王国再建記II

勇者召喚されるやいなや王位を譲られた相馬一也は、持ち前の現実主義的視点と現代知識で食料難をはじめとする数々の問題を解決していく。国家の改革は順調に進んでいるように思われたが……まさかの災害がソーマの国を襲う!! 「任せろ。救える命は、救える限り、救ってみせる!」 王の重責に苛まれるソーマに追い打ちをかけるように陸・海・空軍を統べる“三公”との対立が激化し――!? 襲い掛かる困難を仲間と共に乗り越えていく異世界本格内政ファンタジー第二幕!

現実主義勇者の王国再建記III

若き国王ソーマが推し進める改革により国内の民が恩恵を受ける一方、既得権益を持つ貴族たちの不満が限界を超えつつあった。隣国のアミドニアも不穏な動きを見せる中、秘密裏に開催された“三公”との会談は物別れに終わる。戦いが不可避な状況にソーマは遂に決断する!! 「さあ、征伐を始めよう――」内戦が勃発し、各陣営の思惑が激しく交錯する異世界本格内政ファンタジー第三幕!

現実主義勇者の王国再建記IV

泥沼の内戦へ突入したエルフリーデン王国。禁軍、陸軍、空軍入り乱れる戦場では若王ソーマの想いとは裏腹に陸軍大将カーマインの遠大な計画がすべてを支配していた……。「我がこと成れり」さらに失地回復を目論む隣国の蠢動もあり終わりの見えない戦いの先に待つものは――!? 権謀術数渦巻く戦場を強き願いを胸に駆け抜ける異世界本格内政ファンタジー第四幕!

現実主義勇者の王国再建記V

カーマインとの内戦に決着を付けたソーマは間髪入れず、混乱に乗じ攻め込んできたアミドニア公国への反撃を開始する。一計を講じてアミドニア軍を疲弊させ勝利は確実となったが、死兵と化した国王ガイウス八世の決死の刃がソーマの喉元に迫ろうとしていた――!! 「貴様を倒し 王国を滅ぼしてくれん!!」非情なる戦場で新たなる決意を胸に立ち向かう異世界本格内政ファンタジー第五幕!

現実主義勇者の王国再建記VI

武王・ガイウスとの苛烈なる戦いに決着がつき内戦から長きに渡る戦争はついに終焉を迎えた。その後アミドニア公国の首都・ヴァンを占領下に置き、ソーマは戦後処理に着手する。「ここからが国王にとっての本番だ」 手始めに、王国軍を敵視するヴァンの市民に奇策を用いて、その心を解きほぐすソーマ。戦を通じ得た、仲間の大切さを心に刻み、王として次への一歩を踏み出していく……。戦の業火を突き進み新たな時代を導いていく異世界本格内政フォンタジー第六幕!

現実主義勇者の王国再建記VII

グラン・ケイオス帝国――大陸で最大の領土を誇り対魔族共闘を掲げる「人類宣言」の盟主国家。アミドニアは「武力による国境線の変更を認めない」 という人類宣言の条文を盾に、その帝国の威光を以てヴァン返還を要求してくるが、ソーマは一蹴。そして、使者としてやってきた帝国女皇の妹・ジャンヌとの交渉が始まる。「我が国は帝国と二国間同盟を結びたい それも秘密裏にだ――」 戦争という嵐の過ぎ去った後、国家の思惑が静かに火花を散らす異世界本格内政ファンタジー第七幕!

現実主義勇者の王国再建記VIII

ヴァンの返還交渉を終え王都に帰還したソーマは内乱の主犯であるゲオルグ・カーマインと対面する。大罪を犯した真意を問いただすもゲオルグは黙秘。ソーマは男に“毒酒”を差し出すしかなかった――。そして、残る罪人カストールの裁判が開催される。「俺に反旗を翻した愚か者どもを……どう裁くのが適切だと思うか?」 面従腹背の者たちが死罪を叫ぶ中、ソーマの下した決断とは――。守るべきものを守るため王としての覚悟が問われる異世界本格内政ファンタジー第八幕!

現実主義勇者の王国再建記IX

アミドニア新公王ユリウスは奪還したヴァンに対し、圧政を敷く。だが、一度“自由”を謳歌した民衆の反発を招いてしまい各地で反乱が勃発。ソーマは、民衆に請われる形でヴァンを再占領、さらに全土を併合し「フリードニア王国」とした。この事態に“人類宣言”の盟主は黙っておらず、詰問する女皇マリアに対しソーマは遂に語る―― 「これこそ“人類宣言”の落とし穴なのです」 掲げられた「理想」に潜む矛盾を。新たな人材が国を動かす力となり更なる変革に突き進む異世界本格内政ファンタジー第九幕!

現実主義勇者の王国再建記X

緊迫の国外問題にようやく一区切りをつけたソーマは、手付かずだった国内の課題解決に向け行動を開始する。山積する内政問題の中で特に頭を悩ませていたのは、魔王領の出現により故郷を追われ、王国内で長らく不法滞在を続ける難民の存在であった。望郷の念を胸に自分の居場所を求める難民に対し、ソーマは断固とした態度で決断を迫る! 「決めてくれ。郷愁を捨て王国の民となるか、あるいは――出て行くか」 理想論だけでは解決できない難題に不退転の決意をもって臨む異世界本格内政ファンタジー第十幕!

現実主義勇者の王国再建記XI

ソーマは国民のためを思い禅譲した前王の意志を継ぎ、次なる改革――軍事革新を目指しラグーンシティへと赴く。その地で元三公の一人・カストールを訪れたソーマは、さらなる“良い国”を創るべく、かつての政敵すらも味方に引き入れようと静かに、しかし熱く語りかける……。「俺はお前を従えるのに、相応しくないか?」 一方、エクセルによって集められたリーシアたちは円満な家庭を築くべく花嫁修業を受けることに――!? 自由と尊厳を守る独立国家を築くため型破りの発想で戦力増強を目指す 異世界本格内政ファンタジー第11幕!

現実主義勇者の王国再建記XII

王妃たちとの絆を深め、王道を歩み始めたソーマ。そんな彼の元にルナリア正教皇国が接触を図る。世界各国に信徒を持ち、政治中枢にまで影響を及ぼすルナリア正教皇国がソーマを「聖王」として擁立し、人類最大国家の頂点に君臨させようと目論んでいて……。権威と栄光を手にするという誘惑。だが、その裏には、世界を揺るがす恐ろしい陰謀が隠されていた――。「愛しき家族を守るためならば宗教国家だろうが手玉に取ってみせよう」 民を救済するはずの信仰に国家間の思惑が交錯し始める異世界本格内政ファンタジー第12幕!