あらすじ

島に落下した卵型の機械に書かれた暗号文を、解読することになった本山田。一部解読が進む中、突如磁辺島に襲いかかる地震と水没。刻一刻と迫る島の崩壊を止める鍵は、暗号文の解読と、島の空から降る金属片(マグネット)だと判明し――!? 島の命運を託された本山田、果たして暗号解読はできるのか!? 明かされる金属片の正体とは!? 新感覚・少し不思議なアイランドストーリー最終巻、クライマックスまで目を離すな!!
マグネット島通信 1巻

空から謎の金属片が降る島・磁辺島。タイ語翻訳家をしている本山田は、叔父の空き家を借り、都会から磁辺島へ移住することとなった。海が見える景色、豊かな自然、ゆっくりと流れる時間、人懐っこい島民との触れ合い。そんな新しい生活に心踊らせていたところ、島の空から謎の金属片が落ちてきた。それ以外にも見つかる島の謎。島の秘密が解き明かされていく、新感覚! SFファンタジー×アイランドストーリー!!

マグネット島通信 2巻

待望の第2巻!! 東京から磁辺島へやってきたタイ語翻訳家をしている本山田は、ひょんなことから島娘の初姫と友人の小豆から、空から降る金属片の謎を聞く。深まる謎を追い出した矢先、庭に卵型の機械が落下して島内外を巻き込む大騒ぎに! この物体の正体は? 金属片との関係は? 深まる謎を解明すべく、本山田が立ち上がる! 新感覚・少し不思議な”アイランドストーリー”。

マグネット島通信 3巻(完)

島に落下した卵型の機械に書かれた暗号文を、解読することになった本山田。一部解読が進む中、突如磁辺島に襲いかかる地震と水没。刻一刻と迫る島の崩壊を止める鍵は、暗号文の解読と、島の空から降る金属片(マグネット)だと判明し――!? 島の命運を託された本山田、果たして暗号解読はできるのか!? 明かされる金属片の正体とは!? 新感覚・少し不思議なアイランドストーリー最終巻、クライマックスまで目を離すな!!

マグネット島通信

独特な磁場が、読後の満足感を引き寄せる

マグネット島通信 伊藤正臣
名無し

南の島に移住してきた低迷気味な青年翻訳家。 爽やかさとほのぼの感の両方が漂う島の女子高生。 空から降ってきたらしい謎の金属片。 ちょっとSFが混じったメルヘンでドリーミイな物語が 始まるのかと思いきや、謎のカケラが色々なことを引き起し、 繋がり、広がって、やがて時空を超えた壮大な物語になっていく。 空から金属片が降ってくるという完全なSF設定でありながら、 SF設定を夢や愛や物語を成就させるためだけで使っていない。 小さな部品それぞれがちゃんと繋がることで 凄い働きをする機械が出来上がるように、 夢も希望も不満も事情も抱えたそれぞれの人たちの心が いくつも繋がって動いて大きなものになっていく。 その「ちゃんとした繋がり」にするためにSF設定が 使われてはいるが、決して安直に使われていない。 SFで繋げることで、湿っぽい繋がりにならずに済んでいるし、 パニック物な展開もありながら、最後までほのぼの感も崩れない。 夢物語と論理的物語をバランスよく組み合わせて 「マグネット島通信」という物語を構築するために SF要素が必然性を持って組み込まれている。 読後には滅多にないそして独特な満足感を味わいました。