あらすじ

フリーの保険調査員・夜明至(よあけいたる)、バツイチやもめの38歳。持ち込まれるのはやっかいな依頼ばかり。そんな夜明のもとに舞い込んだのは、撮影中の火災事故で亡くなった人気映画監督・皆川賢吾の保険調査依頼。感情が“色”で見える居候少年・玄(くろ)を伴い調査を進めるが、次第に皆川を取り巻く映画業界の複雑な人間関係が浮かび上がってくる。「事故」か「自殺」か「殺人」か――夜明が導き出す真実とは? 希代のストーリーテラー・ヨネダコウが描く話題沸騰の新感覚ミステリー第2巻!
Op-オプ-夜明至の色のない日々(1)
夜明至(よあけいたる)、バツイチやもめの38歳。職業、フリーの保険調査員。ある日彼のもとに持ち込まれた2つの依頼。それは「銃暴発事故の保険調査」と「ワケアリ少年・玄(くろ)を預かること」。玄は初対面から夜明に嫌悪感を示し、予期せぬ同居は最悪の幕開けに…。思うように調査も進まぬ中、玄の”一言”が事態を一変させる。夜明にとって玄の存在は光明となるのか――?保険調査で「嘘」を暴く新感覚ミステリー、開幕!
Op-オプ-夜明至の色のない日々(2)
フリーの保険調査員・夜明至(よあけいたる)、バツイチやもめの38歳。持ち込まれるのはやっかいな依頼ばかり。そんな夜明のもとに舞い込んだのは、撮影中の火災事故で亡くなった人気映画監督・皆川賢吾の保険調査依頼。感情が“色”で見える居候少年・玄(くろ)を伴い調査を進めるが、次第に皆川を取り巻く映画業界の複雑な人間関係が浮かび上がってくる。「事故」か「自殺」か「殺人」か――夜明が導き出す真実とは? 希代のストーリーテラー・ヨネダコウが描く話題沸騰の新感覚ミステリー第2巻!
囀る鳥は羽ばたかない

囀る鳥は羽ばたかない

ドMで変態、淫乱の矢代は、真誠会若頭であり、真誠興業の社長。本音を決して見せない矢代のもとに、百目鬼力が付き人兼用心棒としてやってくる。部下には手を出さないと決めていた矢代だが、どうしてか百目鬼には惹かれるものがあった。矢代に誘われる百目鬼だが、ある理由によりその誘いに応えることができない。自己矛盾を抱えて生きる矢代と、愚直なまでに矢代に従う百目鬼。傷を抱えて生きるふたりの物語が始まる──。※本作に収録されている「漂えど沈まず、されど鳴きもせず」は、「iHertZband.1」で配信した作品です。
NightS

NightS

「今一瞬、アンタにむしゃぶりつきたくなった」運び屋の唐島は、どこか秘密めいていて色気のあるヤクザ・穂積の仕事を引き受ける。惚れて、探って、騙して、裏切られ……はぐらかされた本心はいつも見えないまま。黒社会の駆け引きと大人の恋の心理戦は、やがて息を呑む圧巻のラストへ――。他、笑わない営業マンと整備士それぞれの視点で紡がれる「リプライ」、男子高校生の恋の始まりを爽やかに描いた「感情スペクトル」。男と男の感情を精緻に描いた傑作集。
どうしても触れたくない

どうしても触れたくない

…なんか変なコトしたくなるよ、お前…新しい職場に初めて出社した日、嶋はエレベーターで二日酔いの男と一緒になる。それが、新しい上司・外川との出会いだった。無遠慮で図々しいように見えて、気遣いを忘れない外川に惹かれる嶋だが、傷ついた過去の経験から、一歩を踏み出せずにいる。一方、忘れることのできない記憶を抱えながらも外川は傷つくことを恐れず、嶋を想う心を隠さない。好きだけど、素直にはなれない……不器用な想いの行方は?
それでも、やさしい恋をする

それでも、やさしい恋をする

出口晴海が好きになったのは、小野田良。三歳年下のストレート。気がつくと、好きになっていた。友達でいい。そう思っていたのに、どんどん好きになっていった。素直になれなくて、不安になって、ささいなことに幸せを感じて、言えない言葉がたくさんたまっていって──誰かを好きになる切なさと幸せがここに。※本作は『どうしても触れたくない』のスピンオフ作品です。
Op-オプ-夜明至の色のない日々
ミステリーとしても人間ドラマとしても一級品
Op-オプ-夜明至の色のない日々 ヨネダコウ
sogor25
sogor25
「囀る鳥は羽ばたかない」等、BL方面では知らない人はいないと言っても過言ではないヨネダコウさんの、おそらく一般紙(講談社イブニング)初連載作品。 主人公は保険調査員という、保険金の支払いが発生する事案に対して保険会社から依頼を受けて詳細を調査するという仕事をしている夜明至(よあけいたる)という人物。キャラ自体の魅力もさることながら、保険調査員という特殊な立ち位置ゆえに、警察ほど正義感を振り翳す存在でもなく、かといって探偵ほど自由に動いたり被害者に過度に寄り添ったりしない、あくまで事案の事件性や過失度を中立な立場で判断するというのが、謎解きものとしてこの作品を見たときには新鮮に映る。 そして、夜明さんおよび夜明さんが預かることになる少年・高比良玄(たかひらくろ)の持つ過去や能力の描き方が巧妙で、特に玄が持つある"能力"については、物語の起点としても絵の表現としてももっと前面に出していいはずなのに、あえて作品の重心から少し外れた位置に配置してより人間関係の描写に焦点が当たることを意図してるようにも感じる。夜明さんと玄、2人のバディもの、および周囲の人々も含めた群像劇としても魅力の高い作品。 「囀る鳥は羽ばたかない」等のBL作品でもそうだったけど、恋愛要素を中心に置かずとも人間関係をこれだけ魅力的に描けるというのは流石の一言に尽きる。 1巻まで読了。