あらすじ互いの“悪”が惹きつけ合う“悪道”の終着点―――。悪と悪が交わり、命が巡る。己の全てを賭けた勝負は鮮烈な業火で包み込まれる。研ぎ澄まされた刃が刻み込むのは男が生きた証。己が己であるための最後の戦い。★単行本カバー下画像収録★
ギャンブルがなにより好きな荒くれ者の男が、ヤクザに殺されて、自殺した子供の身体に転生する話。 主人公の精神構造はまさしくワルガキ、そこがいい。ただの「悪」でなく、一本筋の通った理屈から「悪童」らしく解決していく。敵対する敵は「邪悪」な人間が多いのでスッキリとした読み応えもある。 志名坂高次作品のファンとしては、主人公が適度な「怯え」をもっているという点が面白い。ヤバそうな敵はなんと避けようとして、チンケな邪悪は蹴散らしていく。なんというか普通の「暴れん坊」の感性を保持している。 これから勝負が過激になっていくだろうから、バランスを維持するのか、ガラっと変わるのか、楽しみな作品