あらすじ
大体この国の人間は睡眠を軽視しすぎなんだよ! なかなか帰れないアラサーOLと眠らせたい睡魔さん(会社員)の“はたらく”物語! 今日も終電を逃したハードワーカー・羊子(ようこ)がトイレで睡魔に襲われて(ウトウトして)いると、背後にチラつく不審な影。振り返ると、そこにいたのはなんと睡魔! 「(俺が)見えるんだ あんた」と言う睡魔・ネロは、睡魔界のイチ会社員。人間をきちんと眠らせることで給料をもらっている彼は、今日から羊子の担当に。羊子とネロ、お互いの利益のため、<上質な眠り>を手に入れるための日々が始まった――!! 慢性的お疲れモードな現代社会に贈る、新感覚睡眠コメディ!
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「睡魔」は仕事をしている。人間よ眠くなれ……と、適切な睡眠に導こうとしている。 この作品で「睡魔」は、人間に睡眠をもたらす(魔界の)会社のサラリーマンとして、擬人化されている。成績を挙げようと彼らも頑張っている。報酬だけではなく、かなり意識高い系。 そんな彼らの努力を無駄にしているのは、睡眠を犠牲に働く日本人。 睡魔が「見えてしまう」女性は、睡魔の男性(ちょっとイケメン)の働きかけを渋々受け入れようとするが、いざとなるとやはり仕事の為に睡眠を犠牲にしがち。かつて無理な働き方をしていた私は、彼女の言動にかなりドキッとした。 この作品では睡眠トリビアとかはそれ程出てこないが、あまりにも当たり前で私達が忘れてしまいがちな「睡魔はいつも側にいる」ということを、睡魔を擬人化することではっきりと伝えてくる。睡魔に「早く寝ろ!」と言われる日々の楽しそうなこと。 睡魔のメッセージを受け取るか否か……お願いだから、死ぬ前に気付こうね!