あらすじ名家を飛び出したお嬢様・ジゼルの、何でも屋奮闘記。久しぶりの再会を果たしたジゼルとエリック。小説家を志しジゼルの元を離れたエリックだが、憧れの作家・ユレのゴーストライターになっていた。そんなエリックの状況を知ったジゼルは、ユレの元へと向かう――。ジゼルが何でも屋を始めるきっかけとなったエピソードも収録。親と子、恋人同士、兄と妹。いろいろな人と人のつながりを知り成長するジゼルを描く第5巻!
1900年頃ヨーロッパ、家出お嬢様がアパートの大家をやる傍ら「何でも屋」というなの無茶な冒険をしながら世間を知り成長していくハートフルな物語です。ピュアで好奇心が強く、まじめで正義感が強く、お嬢様なのに目を離すと何をしでかすかわからない、だがなんやかんやで皆を笑顔にしてしまう。そんなジゼルが可愛すぎてロリコンになりそうです。 そしてとにかく美しい。絵も話も。「Fellows!(現ハルタ)」あるいは森薫などが好きな人がハマるやつですねこれは。私個人的な趣味でいうと人体描くのが上手い絵師さんが好きなので「乙嫁」より好きかも。 「ディテールに神が宿る」といいます。神曲(かみきょく)とか神演奏といった類のものにはディテールにまで魂が込められています。そういう漫画が私はたまらなく好きです。「ジゼル・アラン」の髪の毛一本にいたるまで美しい描線を、「HxH」や「呪術〇戦」のような漫画には見習ってもらいたいですね。 最後に、このシリーズは著者近影もあとがきもなくシンプルですが、ハードカバーの小説のような凝った装丁ですごくこだわりを感じます。ぜひ紙の本で読んで欲しい漫画です。