あらすじ名家を飛び出したジゼルお嬢さまの、何でも屋奮闘記。エリックとのコンビを解消し、独りで何でも屋の仕事をこなすジゼル。今回の依頼は流しのサーカス団の手伝い。その仕事で、ジゼルは今までにない決断を迫られる。一方、小説家を志しジゼルの元を離れたエリックは、憧れの作家・ユレのゴーストライターを強いられ、苦境に立っていた。最長のシリーズとなる「サーカス篇」を中心に、ジゼルとエリックの絆を描く第4巻!
1900年頃ヨーロッパ、家出お嬢様がアパートの大家をやる傍ら「何でも屋」というなの無茶な冒険をしながら世間を知り成長していくハートフルな物語です。ピュアで好奇心が強く、まじめで正義感が強く、お嬢様なのに目を離すと何をしでかすかわからない、だがなんやかんやで皆を笑顔にしてしまう。そんなジゼルが可愛すぎてロリコンになりそうです。 そしてとにかく美しい。絵も話も。「Fellows!(現ハルタ)」あるいは森薫などが好きな人がハマるやつですねこれは。私個人的な趣味でいうと人体描くのが上手い絵師さんが好きなので「乙嫁」より好きかも。 「ディテールに神が宿る」といいます。神曲(かみきょく)とか神演奏といった類のものにはディテールにまで魂が込められています。そういう漫画が私はたまらなく好きです。「ジゼル・アラン」の髪の毛一本にいたるまで美しい描線を、「HxH」や「呪術〇戦」のような漫画には見習ってもらいたいですね。 最後に、このシリーズは著者近影もあとがきもなくシンプルですが、ハードカバーの小説のような凝った装丁ですごくこだわりを感じます。ぜひ紙の本で読んで欲しい漫画です。