あらすじ溶けても人は救える。話題沸騰バイオホラー ヒトモジ保菌者が強いストレスを抱えると、身体が溶け、“粘菌人間”に変質してしまう世界。ヒトモジ発症者の運命は、2つに1つ―― 身体を硬化させ、胞子を飛ばして死亡するか、ストレスを軽減して溶解し、変形前のきれいな身体で生還するか。ストレス原因を特定、軽減し、ヒトモジ発症者の命を救うべく最善を尽くす田丸ら粘菌CC。だが、田丸は、かつてないヒトモジ症状の異変を目にしてしまう―― 衝撃最新刊。
人が粘菌化するという、かなりトリッキーなお話をリアルっぽく展開していく。 粘菌ccの人たちがちょいちょいヒトモジに逃げられてしまうのも、予定調和だと思えば楽しめる。ヒトモジは逃げてこその存在なのだ。 後半は結構壮大なストーリーになっていき、どう収拾するのか不安になった。 で、大きな話にした割りに、主人公のパーソナルな部分がクローズアップされ、話の構成のバランスがいびつになってしまった感は否めない。 話のアイデアは良かっただけに、もう少し構成が練られていれば、もっと面白くできたと思う。惜しい。