あらすじラクーン国で発生した公爵による謀反。しかし、その裏側で糸を引いていたのは公爵本人ではなく公爵夫人だった!“真祖吸血鬼”の公爵夫人に襲われ、アルベール王も絶体絶命かと思われたその時、リュートの剣が吸血鬼を貫く!!そして、リズをめぐってヌラリス商会、獣人国、モーゼスも動き出し――。
ありていにいうとそういう話。 異世界系は数あれど、転生時点でチートスキルをもらい、それを軸に無双していく。 異世界系では、ある種定番で様式美すら感じる展開。 本作も基本はその路線なのですが、2回ほど転生し、スキル「不屈」を手にして、ひたすら鍛えまくるという、結構泥臭い展開。 そうまでして頑張る理由が、勇者として担ぎ出された幼馴染を守るため、というこれまた少年マンガ的展開。 異世界チートで、国盗りをしたり、無双したりするなかで、 こういうアツイの嫌いじゃないです。 村人っていうのもいいですね。最初は、村上春樹小説の主人公的に斜に構えて 「やれやれ、村人ですけど(最強ですが)何か?」 みたいな、イメージでいましたが、 良い意味で期待を裏切ってくれました。 ゲーム感覚で強くなったりするのも見ていて気持ち良いですが、守る人がいるために強くなるっていう、ど真ん中な動機も良いですね。