あらすじ大火事の後、村を去る決意をしたジファー。そんな彼に、惹かれつつあったドミーカ。必死でジファーを引き留める彼女の前に、謎の武闘集団が姿を現す。彼らの目的は、「災いをもたらす」村の殲滅。そこで彼らは、ジファーが抱え続けた重大な嘘に ついて語り始めた…。果たして村の運命は!? 感涙必至の冒険ファンタジー、完結巻。
死んでしまった彼女を生き返らせるために魔術師がいると言われている辺境の「異形の村」へとたどり着いたジファー。耳長でウサギ?のようなジファーに比べると色々な動物が混じったような体をしている異形の村の住人たちは魔法を使えると信じられていて、なんとか彼らに取り入って彼女を生き返らせてもらおうとするのだが、村人たちからは冷遇され、村を巻き込む大きな事件まで起こってますます魔法どころではなくなっていく…という流れの話。 異形の者たちはみんないいケモノばかりなんですが、見た目がおぞましいということで迫害されていたようです。そういった彼らがせめて仲間を守ろうとする姿や、ジファーが彼らに取り入ろうとする痛々しい努力、そして物語終盤で命の大切さについて考えさせられる展開など、2巻完結でまとまっていますが、内容は重たく厚いものがあってとても面白かったです。