「猿の手 猿の手 私の願いを叶えておくれ――…」―――【猿の手】見てくれは干からびた猿の前足のミイラだが、それを手に入れた者は、どんな願い事でも三つ叶うという。ただし、相応の代償を引き換えにして―――。 「CASE.3 たける」親の愛情を知らずに育った小学生のたけるは、ある日謎の男・諸岡からもらった猿の手に「お母さんが喜ぶくらいたくさんのお金をちょうだい」と願いをかける。交通事故に合い、多額の慰謝料が入ってきたことに歓喜したたけるの両親はその後もわざとたけるを事故にあわせ…。 鬼才・永矢洋子が人間の欲深さ、つかの間の幸福、そしてどん底を描く!! 『猿の手 III』 収録