「猿の手 猿の手 私の願いを叶えておくれ――…」―――【猿の手】見てくれは干からびた猿の前足のミイラだが、それを手に入れた者は、どんな願い事でも三つ叶うという。ただし、相応の代償を引き換えにして―――。 「CASE.2 さやか」貢いでいたホストのアキラと同僚に騙され、借金を背負ったさやか。取り立てにきたシンジは優しく、段々と彼に惹かれていったさやかは、謎の男・諸岡から買いとった猿の手に「彼をわたしのものにして」と願うのだが…。 鬼才・永矢洋子が人間の欲深さ、つかの間の幸福、そしてどん底を描く!! 『猿の手 II』 収録