あらすじ手っちゃんはその名のとおり、手のお化け。ある日キヨシ一家と手っちゃんは、泥棒のトサカの平助に連れられて、海に行くことに!!ところが連れて行かれた海には不思議な魚しかいなくて……!?手っちゃんを中心に繰り広げられる心温まるヒューマンコメディ。
いや~、この発想はないです。主人公は手ですよ、手。解説にはおばけなんて書いてありますが、そんなオバQ的なかわいらしさはまるでなくて、ひたすら不気味。これで酒は飲むはおねしょはするはでシュールという次元も突き抜けてしまっています。元ネタはおそらく「アダムス・ファミリー」か、とは思いますが、後の漫画につながっているかというと…、まさか『寄生獣』!?なんてことはないですよね。日本漫画界において唯一無二の存在なのではないでしょうか。お話はいたってほのぼのしたホームコメディ。なぜか浜辺に埋まっていたところを、潮干狩りにきていたキヨシに掘り出されて、そのまま居候することになった手っちゃん。一見するとペットのようですが、いたずらはする、恋もする、歯も抜け変わるし、エリートサラリーマンにもなって、最後は子供まで…。書いていてもよくわからないんですが、やんちゃな少年の成長記という印象で心が温まります。それにしても手っちゃんに目がある、というくだりは絶句もの。あ、これなら『寄生獣』につながるか?