あらすじ

日本と古代ユダヤとを結ぶ「謎」の解明に立ちあがった新撰組隊士・馬庭実行ら幕末の男たち。黄金の仔牛像を求め、洛北・秦ノ原にたどりつくが、そこには秦・始皇帝の血を引く美しき巫女・勝綾がいた。狼を自在にあやつり、実行たちの自由を奪う綾。綾につかえる天狗たち…。一計を案じ綾を襲った実行だが、狼の毒に倒れてしまう。綾の口から黄金の仔牛像の「真実」が語られるのは、いつ?
赤い鳩 アピル(1)

幕末。京都・池田屋襲撃事件の夜。若き新撰組隊士・馬庭実行は、路上で遭遇した外国人宣教師ヘボンから一つの謎を投げかけられる。カゴメの唄の「カゴメ」の意味するものは?日本と古代ユダヤを結ぶ接点とは?146年後に人類を滅亡に導くという「最終戦争」(はるまげどン)の秘密。ヘボンの説得に反発しながらも「謎」に引きこまれていく実行。悠久の時を隔てた運命の出会いは、人類の未来を変えることができるのか?

赤い鳩 アピル(2)

日本と古代ユダヤとを結ぶ「謎」の解明に立ちあがった新撰組隊士・馬庭実行ら幕末の男たち。黄金の仔牛像を求め、洛北・秦ノ原にたどりつくが、そこには秦・始皇帝の血を引く美しき巫女・勝綾がいた。狼を自在にあやつり、実行たちの自由を奪う綾。綾につかえる天狗たち…。一計を案じ綾を襲った実行だが、狼の毒に倒れてしまう。綾の口から黄金の仔牛像の「真実」が語られるのは、いつ?

赤い鳩 アピル(3)

実行とヘボンは、新たな仲間に京都所司代別式女・生天目トヨを加え、『日本書紀』の写本を求め、一路土佐へと出発する。盗人宿で写真機に命を賭ける謎の老人・本居宇伊次、最新兵器ガトリング砲の密輸に暗躍する仁吉、洋妾・お由良、死の商人チャンドラー…。幕末の動乱と運命の波に翻弄される人々のなかで、トヨと実行は、二人だけの愛を育んでいく。

赤い鳩 アピル(4)

武器密輸の黒船を奪い、土佐へ向かった馬庭実行。嵐の中で挫けそうになる彼を、トヨの愛とヘボンの祈りが救ってくれる。そしてトヨには新しい生命が…。九死に一生を得、ようやくたどり着いた土佐の山中で、老国学者・八束八十八と老宣教師ヨハンから、ついに明かされる古代ユダヤと日本の秘密。命が生まれ、受け継がれていくことの尊さを、高らかに謳った感動の完結篇!