あらすじ

作品の制作過程や、作者の思い、展示されている環境などによって、「いわく」を帯びるようになった美術品たち――。その「いわくつき作品」だけを収集している遠野美術館の館長・遠野鼎(とおの・かなえ)と、本庁から左遷されてきた“元”エリート刑事・三木(みき)。相容れぬふたりが、「暴れる絵」、「視力を奪う絵」、そして存在しないはずの「6枚目の『ムンクの叫び』」の謎に挑む!!
遠野美術館(1)

夜にその美術館の扉を開けてはいけない――。赤坂北署の刑事・三木は、ある窃盗事件の捜査のため、“奇妙な噂が”囁かれる「遠野美術館」を訪ねた。聞き込みのために館長である遠野鼎(かなえ)を探しているとき、屋上から青年が落下してくるのを目撃する。館長の態度に違和感を覚え、深夜の美術館へと向かった三木が、そこで見たのは――――。

遠野美術館(2)

作品の制作過程や、作者の思い、展示されている環境などによって、「いわく」を帯びるようになった美術品たち――。その「いわくつき作品」だけを収集している遠野美術館の館長・遠野鼎(とおの・かなえ)と、本庁から左遷されてきた“元”エリート刑事・三木(みき)。相容れぬふたりが、「暴れる絵」、「視力を奪う絵」、そして存在しないはずの「6枚目の『ムンクの叫び』」の謎に挑む!!

遠野美術館(3)

人に危害を加えるようになった「いわくつき」の美術品――。そういった作品を回収し、「いわく」を取り除くために協力してきた遠野美術館の館長・鼎と、元エリート刑事の三木。事件の捜査中、被害者が盗まれた絵の記憶を失っていることに気づき、鼎のもとへと相談に向かう三木。鼎は、その絵は鼎がずっと探し続けてきた祖父が遺した『バベルの塔』の贋作だと告白する――。