あらすじ

「無地藩王(ラントレス・クランナー)」を長に戴くタイタニア一族は、銀河を二分する勢力であるヴァルダナ帝国の臣下でありながら、今やその権勢は皇帝をしのいでいた。そして、四人の美貌の公爵達が次期藩王の座を窺い熾烈な闘争を演じていた。その常勝無敗を誇るタイタニアの大艦隊が、帝国と対立する星間都市連盟の一都市国家エウリヤに侵攻を開始する。迎え撃つエウリヤの艦隊司令官に抜擢されたのは弱冠28歳の提督であった。
タイタニア(1)

「無地藩王(ラントレス・クランナー)」を長に戴くタイタニア一族は、銀河を二分する勢力であるヴァルダナ帝国の臣下でありながら、今やその権勢は皇帝をしのいでいた。そして、四人の美貌の公爵達が次期藩王の座を窺い熾烈な闘争を演じていた。その常勝無敗を誇るタイタニアの大艦隊が、帝国と対立する星間都市連盟の一都市国家エウリヤに侵攻を開始する。迎え撃つエウリヤの艦隊司令官に抜擢されたのは弱冠28歳の提督であった。

タイタニア(2)

ヴァルダナ帝国の臣下でありながら皇帝をしのぐ権勢を誇るタイタニア一族は、一都市国家エウリヤが開発した新技術を欲し、大艦隊をもってその本星に侵攻をかけた。エウリヤ本星の衛星軌道上のコロニーを占拠し、一気に戦いの帰趨を決しようとするタイタニア軍指揮官アリアバート。対するエウリア防衛の指揮を執るファン・ヒューリックの打つ手ははたして!? ケルベロス星域における知略を尽くした両雄の戦い、ついに決着の時!!

タイタニア(3)

ケルベロス星域会戦でエウリヤを勝利に導いた英雄であるにもかかわらず、故郷を逐われたファン・ヒューリックは、タイタニアのお尋ね者となる。そんな彼を救った少女リラは反タイタニア組織への協力を請うが、ファンは堅く拒む。一方、敗戦をタイタニア凋落の兆しと見た帝国内外の反タイタニアの諸勢力が蠢動を始める。それを藩王アジュマーンは敵対勢力掃滅の好機ととらえていた。銀河に嵐の時代が訪れようとしていた。

タイタニア(4)

宇宙に脱出したファンは、OO(ダブルオー)号のミランダの仲介で反タイタニア軍事活動をしている流星旗軍のドクター・リーと会談する。リーはファンの存在が宇宙に及ぼす変革の可能性を指摘するが、ファンはタイタニアを嫌悪しながらも怨みまでは抱いていないことを理由に、反タイタニアの盟主になる気はないと答える。しかし、そんなファンの心を翻させタイタニア打倒に立ち上がらせることになる、ひとつの悲劇が起ころうとしていた……。

タイタニア(5)

反タイタニアにとっての「希望の星」となった、ファン・ヒューリック。そのファンを心にかけ、思いも寄せていた少女リラに訪れた無残すぎる死。彼女の弔い合戦として、変態伯爵アルセス・タイタニアの暗殺を決意したファンは、同志ドクター・リーの知恵を借り、全タイタニアを相手に虚虚実実の駆け引きを開始する!! 田中芳樹が描くもう一つの銀河史に今、大きな転機が訪れる。

タイタニア(6)

選挙技術家ドナルド・ファラーに拿捕されたファン・ヒューリック。身柄をザーリッシュ・タイタニアへ引き渡され、天の城へ連行される前にファン奪還へ向け計画を進めるドクター・リーたち。だが、リーたちとは別にヒューリックを助け出す一人の女が現れる!! 一方、天の城(ウラニボルグ)では美貌を武器にタイタニアの地位を巡り動く女性が。さらに、少女・リディアに訪れる窮地とは!? 銀河を彩る女たちの活躍も読める第6巻!!

タイタニア(7)

惑星バルガシュで、ザーリッシュ・タイタニアに拿捕されていたファン・ヒューリック。ファンを奪還するためドクター・リーたちは計画を実行するが、仲間の裏切りにあう。だが、この最大のピンチを救うべく現れた人物、セラフィン・クーパースにより、ファンの救出に成功する。一度は捕らえていたファンを取り逃がしたザーリッシュは、直ちに彼を追い、激しい攻撃を開始したのだった。

タイタニア(8)

バルガシュ正規軍と交戦状態となったザーリッシュ・タイタニア艦隊は、その隙をついたファン・ヒューリックにより、旗艦・タイフーンを撃墜される。旗艦から脱出したザーリッシュは直ぐさま、ファンの潜むアジトへと攻め込むが、そこは二酸化炭素が充満し、ガスマスク無しでは立っていられないほどの洞窟であった。だがザーリッシュは、ファンを見つけ出しその首を捕らえようとしていた!

タイタニア(9)

ザーリッシュ・タイタニアがファン・ヒューリックの手により銃殺された。その知らせを聞いた、藩王とタイタニア三公爵は、新たなるファン拿捕の戦陣を組んだ。出陣するは一度ファンに敗れたことのあるアリアバート・タイタニア。苦い思い出が残る中、アリアバートはファン拿捕のため彼を追い求めるが居場所を割り出せずにいた。そんな中、アリアバートのもとに晴天にも関わらず港湾を閉めていたとの妙な情報が入ったのだった。