あらすじ

乾児子(カンアルズ)たちを引き連れて、高占祥(カオジャンシャン)署長の捕縛に向かった龍兵(りゅうへい)は、過酷な戦闘の中、捕らわれの身となってしまう。窮地を救ったのは、雑役夫のように扱われていた養子(ヤンズ)の恵慶(ホイチン)! そして恵慶の背中には、龍兵と同じく“青龍”の刺青が……。彼の正体は一体!? そして時を同じくして、平穏だった虎丹(フータン)の町に、鳥の形をした巨大な化け物が現れ……!?
青龍<ブルードラゴン> 1巻

1930年(昭和5年)、ヤクザだった青柳龍兵(あおやぎ・りゅうへい)は召集を受け、関東軍・奉天独立守備隊として満州へと配属された。陽気な性格で人気者の龍兵だったが、友人である中国人の王(ワン)が罠にはめられ処刑されることになり、上官に反旗を翻した! 上官殺しの重罪人となった龍兵は、祖国を捨てこの地で生きることを決意する。伝説の青き龍、この地に蘇る――。満州を舞台にした壮大なるSF冒険活劇!

青龍<ブルードラゴン> 2巻

故あって日本という祖国を捨て、満州の地で遊撃隊の一員となった青柳龍兵(あおやぎ・りゅうへい)。日本人であることを捨て、アジア人だと名乗った龍兵は、中国語を習い、馬上の射撃の腕を上げ、次第にかの地に溶け込んでいった。そんな中で彼を伝説の“青龍”ではないかと考える人間がいる反面、龍兵自身は、自分の力の目覚めをまだ知らない……。そして南満州鉄道所有の炭鉱では、氷に閉じ込められた青い恐竜が発見された!

青龍<ブルードラゴン> 3巻

大攪杷(ターランパ)の遣いで、玉琴(ユーチン)と旅に出た龍兵(りゅうへい)は、山賊たちに襲われてしまう。玉琴を守ろうとした龍兵は、突如凶暴化し、山賊たちを次々と斬殺。そのあまりの力を収めたのは玉琴だった。しかし、翌朝目覚めた二人は、そのことを覚えてはいなかった……。“青龍”の目覚めは近いのか? 有力者たちが注目する中、満州馬賊の総元締めである尚旭東(シャンシュイトン)が龍兵たちの前に現れ……!?

青龍<ブルードラゴン>(4)

玉琴(ユーチン)の兄だと名乗る林錦花大攪杷(リンジンファターランパ)の本当の目的は、玉琴の内に秘められた「九天玄女」の力を葬り去ることだった。一人、林錦花に立ち向かう龍兵は、戦いの中で再び青龍の目覚めを感じる。“青龍”と九天玄女の目覚めが不完全だとみてとった林は、自分の正体は「蚩尤(しゆう)」だと名乗り空へ飛び去った。同じ頃、田舎の村に、巨大な猿のような化け物が現れ、村人を襲う事件が発生し……!?

青龍<ブルードラゴン>(5)

田舎の町に現れた巨大な怪物を退治した、小青龍五当家(シャオチンロンウータンジャ)こと龍兵(りゅうへい)は、次第に大攪杷(ターランパ)の信頼を得ていった。一方、龍兵がしとめた謎の怪物の正体を調査する南満州鉄道の人間たちは、怪物の正体を恐竜ではないかと考え始める。そんな時、龍兵は、人質を護送する為に白炎山(パイイェンシャン)大攪杷の元へ向かう。しかしそれは、龍兵をおびき寄せる為の白炎山の罠で……!?

青龍<ブルードラゴン>(6)

白炎山大攪杷(パイイェンシャンターランパ)の秘密を探る為に、地下に向かう小青龍五当家(シャオチンロンウータンジャ)こと龍兵(りゅうへい)たちは、村からさらわれた娘たちの末路を知り、愕然とする……。そして、怒りに燃えたぎる龍兵たちは、白炎山を倒す為に辿り着いた地下神殿で、あるものを目撃する。それは、かの始皇帝が願ってやまなかった“不老不死”になる為の儀式だった――――。その時、龍兵は……!?

青龍<ブルードラゴン>(7)

裏で阿片(アヘン)の栽培をしている悪徳警察署長・高占祥(カオジャンシャン)に捕らわれた周大攪杷(チョウターランパ)を救う為に、小青龍(シャオチンロン)こと龍兵は長嶺子(チャンリンズ)へ派遣された。無事、高を捕らえた龍兵だが、長嶺子の警察官が虎丹(フータン)に奇襲をかけ、署長を奪って行ってしまった。この事件に関係がありそうな悪ガキ集団・乾児子(カンアルズ)たちを引き連れ、龍兵は高の捕縛に向かう……!

青龍<ブルードラゴン>(8)

乾児子(カンアルズ)たちを引き連れて、高占祥(カオジャンシャン)署長の捕縛に向かった龍兵(りゅうへい)は、過酷な戦闘の中、捕らわれの身となってしまう。窮地を救ったのは、雑役夫のように扱われていた養子(ヤンズ)の恵慶(ホイチン)! そして恵慶の背中には、龍兵と同じく“青龍”の刺青が……。彼の正体は一体!? そして時を同じくして、平穏だった虎丹(フータン)の町に、鳥の形をした巨大な化け物が現れ……!?

青龍<ブルードラゴン>(9)

虎丹(フータン)の街を襲った、巨大な鳥の化け物は、伝説の“鳧渓(ふけい)”なのか!? 龍兵(りゅうへい)が倒した怪鳥は、虎丹遊撃隊の半数を戦闘不能に陥れた。再度、あの化け物が襲って来たら、虎丹どころか中国全土が全滅してしまう恐れが……!? 今は人間同士が争っている場合ではないと、龍兵は長年の敵である山賊どもと手を結ぶことを提案する。前代未聞のこの申し入れ、果たして受け入れられるのだろうか……!?

青龍<ブルードラゴン>(10)

怪鳥“鳧渓(ふけい)”と戦うべく、各地の山賊と手を組む為に奔走する龍兵(りゅうへい)と白狼(パイラン)は、玉琴(ユーチン)と会う為に奉天(ほうてん)にやって来た。そこで早速、ひと悶着。大立ち回りが始まるかと思いきや、集まった猛者たちは小青龍(シャオチンロン)である龍兵の部下になりたいと申し出る――――。しぶしぶ了承する龍兵だったが、一方では、己の内から湧きあがる破壊衝動とひそかに闘っており……!?

青龍<ブルードラゴン>(11)

奉天の街を襲った恐るべき怪鳥“鳧渓(ふけい)”! なんとか城内を荒らしまくるヤツラを撃退した虎丹(フータン)遊撃隊の龍兵(りゅうへい)たちだったが、その数は2匹のみ。多数いた鳧渓たちは、いずこへか飛び去って行った。かろうじて奉天城内で生き残った民衆は、中国東北軍の助けを待っていた。しかし、彼らの願いは空しく、奉天の空を覆うのは大量の鳧渓たちだった――――。龍兵たちは、未曾有の危機に晒され……!?

青龍<ブルードラゴン>(12)

群れを成した恐るべき怪鳥“鳧渓(ふけい)”の襲撃に壊滅状態の奉天の街! しかし、唯一、鳧渓たちが襲って来ないビルがあった――――。生き残った住民たちを引き連れて、そのビルに逃げ込んだ虎丹(フータン)遊撃隊は、ビルが出している電波が鳧渓の弱点なのではないかと考える。そして、独自のバリアを作り、鳧渓たちに挑む龍兵(りゅうへい)たち。しかし、龍兵の体が、今の事態は何かが「違う」と訴えていて……!?

青龍<ブルードラゴン>(13)

奉天の民衆たちを無事に避難させる為に、鳧渓(ふけい)に立ち向かう龍兵(りゅうへい)たち虎丹(フータン)遊撃隊。死闘の末、地下への針路を開き、人々は退却を始める。しかし、彼等を襲ったのは、日本軍の鳧渓への砲撃だった! 爆撃の影響で電波塔を壊されてしまった龍兵たちは、再び鳧渓たちのターゲットに!! 鳧渓の狙いは玉琴(ユーチン)!? 彼女を攫(さら)われ、怒りに燃える龍兵の体に、またしても変化が……!?

青龍<ブルードラゴン>(14)

鳧渓(ふけい)に玉琴(ユーチン)を攫われ、怒りを爆発させた龍兵(りゅうへい)に再び変化が現れた……!! しかし、神憑きの少女・枝華(ジーホワ)は、「龍兵は“青龍”ではなく、青龍のできそこないの“無支祁(むしき)”だ」と民衆に告げる。その結果、圧倒的なパワーで大量の鳧渓を叩き潰して街を救った龍兵だったが、彼が青龍ではないという噂が民衆に広まり、次第に彼に対する不信感が街を覆い始めて行く……!?

青龍<ブルードラゴン>(15)

自分の中に眠る凶暴な力の正体は“無支祁(むしき)”!? 己の存在に悩みはじめた龍兵は、仲間たちから距離を置こうとし始める。しかし、お前の使命は玉琴(ユーチン)を救出する事だ、との二当家(アルタンジャ)の言葉に、仲間たちと共に、鳧渓(ふけい)の巣・琵琶頂子(ピーパーデインズ)を目指す! その頃、神憑きの少女・枝華(ジーホワ)は、龍兵と同じ刺青を持つ恵慶(ホイチン)こそが青龍だと告げていた……!!

青龍<ブルードラゴン>(16)

玉琴(ユーチン)救出の為、琵琶頂子(ピーパーデインズ)のふもとに辿り着いた虎丹(フータン)遊撃隊。山岳隊と龍兵(りゅうへい)たち衛侍隊(ウエイストイ)は、そびえ立つ大岩壁を登り始めた。すかさず襲いくる鳧渓(ふけい)の群れ! 激しい戦いの中、頂上まで登り終えた彼らは、暗闇にまぎれて部隊全員を山頂に集結させる。ついに総攻撃の開始だ!! そして龍兵たちの向かう洞窟の奥では、最大の敵が待ち構えていた!!

青龍<ブルードラゴン>(17)

蚩尤(しゆう)に玉琴(ユーチン)を奪われた龍兵たちは、洞窟に閉じ込められた! 本隊と合流し玉琴を救い出すため、決死の脱出を図る彼ら。しかし、頼みの綱である龍兵の破山剣が遂に折れてしまい……。その時、鳧渓(ふけい)のリーダーから語られ始めた“メッセージ”とは!? 謎が明かされる時、古代神の末裔が目論む人類滅亡のプログラムが新たに動き始める――――。壮大な謎を秘めた伝記ファンタジー『青龍』、第一部完!