あらすじ
シマいちばんの女学校に通う主人公・サンらは、クラスメイトとともに学徒隊として戦地に赴く。戦況の悪化とともに、ひとり、またひとりと仲間を喪っていく中、世界の凄惨さと自己の少女性との狭間でサンは……。戦後65年。新世代の叙情作家が挑み描いた衝撃の長編傑作。
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シマいちばんの女学校に通う主人公・サンらは、クラスメイトとともに学徒隊として戦地に赴く。戦況の悪化とともに、ひとり、またひとりと仲間を喪っていく中、世界の凄惨さと自己の少女性との狭間でサンは……。戦後65年。新世代の叙情作家が挑み描いた衝撃の長編傑作。
シマいちばんの女学校に通う主人公・サンらは、クラスメイトとともに学徒隊として戦地に赴く。戦況の悪化とともに、ひとり、またひとりと仲間を喪っていく中、世界の凄惨さと自己の少女性との狭間でサンは……。戦後65年。新世代の叙情作家が挑み描いた衝撃の長編傑作。
今日マチ子先生の描く戦争のマンガです。前線で戦う兵士ではなくひめゆり学徒隊のような女学生の看護補助員が主人公。舞台となった地は明示されていないがかなり沖縄を意識しているように思います。 戦争が激化する少し前から物語は始まり、看護補助員として兵隊の看護を行うようになり、終戦間際の集団自決を経て終戦までサンという少女の姿が描かれています。 うじが湧いたり、手足を切り落とす描写がショッキングですが、それに心を病んでいく少女たちの姿が痛々しい。叙情的な作風が持ち味の作家だから描くことのできる戦争の悲惨さだと思います。また、物語の中に変な救いを用意せず悲惨なものを悲惨なまま伝えたという点にも個人的には評価したいポイントでした。