あらすじ

小林忍(こばやし・しのぶ)は、自分の淋しさをわかってくれた担任の山崎太一(やまざき・たいち)に、同じ孤独を見出してしまった。人と真剣に向き合うのが怖くて、ずっと他人との関わりを避けてきた忍だが、クラスメートの高橋和馬(たかはし・かずま)のまっすぐな好意に、自分も恐れずにぶつかっていこうと誓う。思いを告げた忍に、太一も少しずつ心を開きかける。しかし、太一が心を閉ざしてしまった理由が明らかになり……。近づくほどに想いは募る、近づいただけ心が軋(きし)む――。急転回のせつない恋愛模様。
H―エイチ― 1巻

転入初日から河原でサボリを決め込んでいた小林忍(こばやし・しのぶ)は、男にいきなり呼び止められる。彼は担任の山崎太一(やまざき・たいち)。人付き合いが苦手な忍とは対照的な、ラフでフレンドリーな太一は生徒たちに人気があった。次第に太一が気になりはじめる忍だが、ある日、太一が裏でホストまがいの仕事をしていることを知ってしまう。淋しさを埋めるため、太一を金で雇おうとする忍――。ホントの愛は、どこにあるの?桜井まちこが贈る“たったひとつ”探しの物語。

H―エイチ―(2)

人付き合いが苦手な転入生、小林忍(こばやし・しのぶ)の気になってしかたない相手は、担任で、夜、女性を相手にする仕事をしている山崎太一(やまざき・たいち)。明るく生徒に人気のある太一の陰の部分に、自分と同じような淋しさを見つけてしまった忍は、どうしても太一に絡んでしまう。しかし、太一のビジネスパートナーである由美(よしみ)から、もう関わるなといわれショックを受ける。言葉では表せない心の穴。埋めてくれるのは、あなたしかいないのに――。

H―エイチ―(3)

人付き合いが苦手な小林忍(こばやし・しのぶ)は、自分の淋しさを理解してくれる担任の山崎太一(やまざき・たいち)に惹かれていた。しかし太一は、教師でありながら夜、女性を相手にする仕事をするという裏の顔を持っていた。忍を軽くあしらう太一の本音が知りたい。先生の心が欲しい――。先生の時間を買うためにバイトをはじめた忍は……。

H―エイチ―(4)

小林忍(こばやし・しのぶ)は、自分の淋しさをわかってくれた担任の山崎太一(やまざき・たいち)に、同じ孤独を見出してしまった。人と真剣に向き合うのが怖くて、ずっと他人との関わりを避けてきた忍だが、クラスメートの高橋和馬(たかはし・かずま)のまっすぐな好意に、自分も恐れずにぶつかっていこうと誓う。思いを告げた忍に、太一も少しずつ心を開きかける。しかし、太一が心を閉ざしてしまった理由が明らかになり……。近づくほどに想いは募る、近づいただけ心が軋(きし)む――。急転回のせつない恋愛模様。

H―エイチ―(5)

人と向き合うことを恐れていた小林忍(こばやし・しのぶ)は、周囲の人間との関わりから自分の心に正直になろうと決めて、担任である山崎太一(やまざき・たいち)に本心を告げた。全力でぶつかってくる忍に、同じように心を閉ざしていた太一の心にも変化が訪れる。過去を清算し、ホストの仕事も辞めることを決めた太一は忍と向き合おうとするが、太一の本心がわからない忍は「あたしは大丈夫だから、(元カノと)一緒にいてあげて」と言ってしまう。ほんのちょっと掛け違えたボタン。太一は辞表を提出し、姿を消した――。

H―エイチ―(6)

お互いに惹かれあっているのに、真剣に向き合うことが怖くて、つい自分を守ってしまう――。山崎太一(やまざき・たいち)の過去が気になってしまう小林忍(こばやし・しのぶ)はつい、彼を突き放してしまった。同じように本心を晒すことを恐れる太一は学校に辞表を提出、みんなの前から消えようとする。そして忍は、高橋和馬(たかはし・かずま)のまっすぐな愛情に応えることを決めた。お互いの道を歩みはじめたかにみえたニ人。“本当の両想い”を探す心の旅の行方は!?感動の完結編!