あらすじ

ラーにとって猛毒のはずのチキタがまったくの無害な状態に!!妖たちの間で語られ続けた“不味い人間は百年飼育すると美味になる”の本当の意味が謎の人物ダムダム・グーグーから語られる!!はたしてダムダムは人間!?それとも――。
チキタ★GUGU(1)

“不味い人間は百年大切に飼育するとたいそう美味になる”という噂を信じる七変化の人喰い妖怪ラー・ラム・デラル。飼育される人間チキタ・グーグーの運命は!?TONOちゃんのシニカル・ファンタジー。

チキタ★GUGU(2)

ある呪いの為に姉が傷を負うと翌日には全て妹に転移してしまう双子の姉妹。たまりかねた妹は妖しい屋のチキタを訪ねるが…。その頃ラーの元に“百年”の経験者という青年が現れた……。

チキタ★GUGU(3)

ニッケルに連れられてチキタ達が出向いた家では、家族が枯れ木のように干からびて死んで逝くという奇病に犯されていた。そしてそこで出会った人喰いはニッケルを”呪いつき”と呼ぶが……。

チキタ★GUGU(4)

生存競争の激しい一族の中でずっと独りで頑張って来たニッケル。チキタ達と暮らすことでやっと仲間の暖かさを感じた彼女が、チキタを守るために立ち上がった!!読者に衝撃を与えたニッケルとの別れを収録。

チキタ★GUGU(5)

不老不死の研究を進めるぺトラス皇帝と、そのシンパ達……。謎だらけの朝廷のその奥には秘密がいっぱい!!チキタとラーは無事クリップとオルグに会えるのか!?そして、サデュースとパイエの確執は!?お待ちかねの第5巻!!

チキタ★GUGU(6)

ぺトラス皇帝の件以来よりチキタ達と深く関わりを持つようになったバランス。彼は人喰いの妖ラーが人間化していることに気づく…。そんな時、人間のはずの悪女パイエが妖の姿でチキタ達の前に現れた!!はたしてパイエの目的は…。新章スタート!!

チキタ★GUGU(7)

ラーにとって猛毒のはずのチキタがまったくの無害な状態に!!妖たちの間で語られ続けた“不味い人間は百年飼育すると美味になる”の本当の意味が謎の人物ダムダム・グーグーから語られる!!はたしてダムダムは人間!?それとも――。

チキタ★GUGU(8)

「不味い人間を百年飼育すると大変美味になる」と信じる人喰い妖怪ラーと人間チキタの奇妙な交流を描く『ネムキ』の大人気シリーズ最終巻。実は妖怪ではなく人間だったラーが、これまで人の命を奪ってきたことを悔い生まれ変わる。

チキタ★GUGU

人喰いの妖と少年が紡ぐ絆 #完結応援

チキタ★GUGU TONO
ANAGUMA
ANAGUMA

妖(あやし)の起こす問題を解決する「あやしい屋」の少年チキタ・グーグーは人喰いの妖ラー・ラム・デラルとともに暮らしています。人と相容れない存在であるはずのラーが稼業を手伝っているのは彼の目的がチキタと100年間をともに過ごし、美味しくなった彼を食べてしまうことだから。 これだけ書くと『うしおととら』みたいなコンビバトルものっぽいですが、妖と人の命のやり取りがシビアに描かれる『チキタ』の世界はかわいく見えて非常にハードでダークです。 「人喰い」が関わる残酷なシーンがあるほか、主要キャラを巡って精神的にクる展開が容赦なく続くので最初のうちはほわんとした絵柄とのギャップにやられてしまうかも…(もちろんそれも大きな魅力です!) スリリングなエピソードのなかで「100年」とラーの抱える秘密や不死の存在など、ぞわぞわするような謎も解き明かされていくのでどんどん読み進めてしまいました。 両親の仇であるラーと暮らすチキタを筆頭に、作中では度々殺し殺され喰い喰われ…という関係のキャラクターが登場します。誰かが誰かの仇である過酷な間柄ですが、同じ時間を過ごすことで互いの想いが変わっていく過程が丁寧に描かれます。 食うものと食われるもの、許さないことと許すこと、そして生きることと死ぬこと。『チキタ』のキャラクターたちはそれぞれ凄絶な過去を持ちながら、誰かとともに日々を生きることで重厚なテーマに自分なりの答えを出そうとします。 「そうまとめるのか〜!」という最終話がとても好きでした。 チキタとラーが迎える「100年」の旅の決着、読めばきっと心に残るものになると思います。