あらすじ

隠の世から遠ざけるため、旭日は森羅万象を用い壬晴の記憶を消去していた。10年前の記憶を取り戻した壬晴は揺らぎなき決意とともに隠の王となる。それは切り裂かれた半身ともいえる存在を取り戻すことでもあった。分たれた二つの魂、再会の時が、今。
隠の王 1巻

その身の内に、隠の世の生んだ禁忌の術“森羅万象”を秘めた少年、六条壬晴。彼を巡って伊賀、風魔――…現代に生きる忍達の戦いが始まる。忍の世界の、王となれ。

隠の王 2巻

指先に込めた弾丸は、命。自らの命を削って、相手に撃ちこむ禁術「気羅」。危険すぎるその術をもって、風魔の里を急襲した死神――宵風は、突如萬天の里に現れる。仲間からも恐れられる少年を前に壬晴は!?

隠の王 3巻

その手を、もう一度血の色に…。萬天の忍達の前に現れた、戸隠の里の首領・織田八重。彼女は帷達にある要人の暗殺を依頼する。禁術によって心を人質に取られた壬晴達は――…

隠の王 4巻

紅き、死の花に誘われて――。二人だけの秘密をもったまま、敵として見(まみ)える壬晴と宵風――戸隠(とがくし)の禁術書を巡る戦いの行方は!?一方、両親の仇として実の兄・雷光を探す雷鳴は、死人花に導かれるように忌まわしき地へと向かう。

隠の王 5巻

倒すべき敵は兄、雷光。血塗られた過去に決着をつけるため、雷光に相対した雷鳴。しかし成す術もなく敗北し、さらに黒我聞(くろがもん)も奪われてしまう。折られた雷鳴の心は?そして清水家崩壊の真相とは!?

隠の王 6巻

萬天を抜け、新たに加わった壬晴とともに雪見、宵風、雷光ら灰狼衆は甲賀に向かう。禁術書「蛇薬」を所有する甲賀の里は、100年余りの間、その存在を隠の世からも消し去っていた。謎に包まれた地で4人を待ち受けるものは――!?

隠の王 7巻

甲賀=アルヤ学院にて生徒会・萬天・灰狼衆入り乱れての戦いが始まる。宵風と行動を共にする壬晴・自らの信念を貫く帷・謎の少女しじま――森羅万象の鍵ともなる禁術蛇薬を手にするのは!?

隠の王 8巻

森羅万象の鍵となる禁術書のうち四つは灰狼衆の手に渡った。残る一つ「円月輪」を持つ帷の選択とは?一方で灰狼衆の雪見は首領の服部の指示に反し、宵風の過去に何があったのかを単独で探り始める。

隠の王 9巻

宵風の過去に何があったのか?一冊の手帳を手に雪見は単独で行動を始める。一方、ついに気羅を服部に放ってしまった宵風は壬晴とともに灰狼衆の反逆者として追われる身に…。灰狼衆の一組織として作られた「傘」によって追いつめられる二人は、森羅万象の謎を解くべく萬天を目指すのだが……。

隠の王 10巻

灰狼衆からの逃亡。壬晴と宵風は萬天の里を目指す。気羅によって肉体の限界が近づく宵風。そして、ついにその時が――…。死か、消去か。

隠の王 11巻

ついに発動した秘術・森羅万象。ある記憶が人々の心から抉り取られる。見えない、届かない、思い出せない「誰か」の影。心に絶対的な喪失を抱えながらも、壬晴は明日へと歩み始める。

隠の王 12巻

不死という永遠の呪いからの解放を願う、虹一としじま。清水家が突き止めた、隠の世の真実。風魔小太郎は、一人暗躍す。森羅万象を巡る隠の世の勢力図は激変する。

隠の王 13巻

壬晴の母、旭日。先代の隠の王を中心に巻き起こった10年前の争乱。時は満ち、ただ一人その時の記憶を持つ帷から酷なる真実が語られる。

隠の王 14巻

隠の世から遠ざけるため、旭日は森羅万象を用い壬晴の記憶を消去していた。10年前の記憶を取り戻した壬晴は揺らぎなき決意とともに隠の王となる。それは切り裂かれた半身ともいえる存在を取り戻すことでもあった。分たれた二つの魂、再会の時が、今。