あらすじ逃げの人生を選んできた高校1年生の小銀心(おがねこころ)は、剣の達人・紳志先生と出会い、フェンシングにのめり込んでいく――― レギュラー争奪戦に急展開!! 謎の新部員・平子玉黄(ひらこたまき)の目的は、小銀心への復讐!? 2人の間に一体何が…? そしてついに心と平子はレギュラー争奪最終戦で相見えることに… 戦いの最中、2人の思いが交錯し、物語はクライマックスへと加速する―――! 「熱血! 情熱フェンシング物語」堂々の最終巻! 不器用な男達のそれぞれの生き様を見逃すな!!
フェンシング銀メダリストの太田雄貴さん曰く、「フェンシングは努力でなんとかなる」スポーツなんだそうですが、このマンガではその言葉を体現するかのように、細身でガリ勉メガネの主人公が、ある日フェンシングをはじめて、その魅力に取り憑かれて強くなっていくという王道スポ根マンガです。剣道と似ているのに、汗臭い感じはないし、見た目にも華麗で映える競技だなーという印象ですね。 監修・太田雄貴だけあって、フェンシングをあまり知らない読者でも、読んでいくうちに何となくルールがわかるようになってます。「ガンバ! Fly high」と同じように、メダリストが監修することで、漫画がより面白くなり、読者が増えて競技人口も増えることを狙ってたと思います。人気が振るわず5巻で終わってしまいましたが…。絵はややクセ強ですが、1対1の心理描写だったり、王道の熱い展開を盛り上げるのが上手いです。特に終盤の心と平子のレギュラー争奪戦は、実力下位同士の戦いでありながら、感情を揺さぶられる試合でした。最後まで軸がブレずに走り抜けたことで、自分の中で、記憶に残るスポーツ漫画の一つとなりましたね。少年サンデーの連載で読んだっきりの人も、単行本でもう一度読めばさらに面白い作品だと思いますね。あと、「アイシールド21」みたいなノリが好きな人には特におすすめです。