あらすじ敵国皇帝“暴君”ゼフォンのもとに嫁いだラース。以前の人生の記憶で、シャリオルト帝国と敵対関係にあったユレイネ国・国王が、愛人と逢引き中に強盗に襲われ命を落した事件を思い出し、ラースは2人を強盗から救い出した後、見事国交貿易を結んでみせる――。鮮やかなラースの手腕に魅せられた暴君の心は、ラースにより大きく揺れ動いて…?ゼフォンと一夜を共にする!?さらに、今まで沈黙を保ってきた第6婦人・カミラが2人の外泊を知って牙をむく…!ラブロマンス復讐劇、待望の第3巻!!
本作の主人公は、死に戻りする前、第1王女でありながら出自が不確かという理由で、ありとあらゆる失敗を転嫁されていた(と、処刑される前に知った)。 処刑前には民衆から、蝙蝠女だの、悪女だの言われ、家族からはスケープゴートとしての存在だったと暴露され。 死に戻ったことに気づいたとき、プッツンと何かが変わってしまう。 第一話に出てくる昔話と比べると、その後の顔つきや行動がまったく違うほど、変わってしまう。 ――悪女になった。 その後は、未来を知っていることと、死に戻り前の戦争以降、さらにひどい扱いを受けていたこと。死に戻り前は必死に守ろうとしていたものがなくなったこと。 色々重なって、とても胆力のある悪女になっている。 やることなすこと、清々しい。 行動も気高い王女から、悪女らしくなっている。 ちょっかいを出してくる奴らには、さらにあくどくやり返す。それも、さらっと。 悪女でなければ生き残れないともいえる。 環境が、昔の昼ドラくらいドロドロしている。 この後、暴君とともに、どのように復讐していくんだろう。 その前に主人公は自身の価値を示して、暴君の心を掴まなければいけないのだけど。