あらすじベリエ王国の第一王女・ラースは祖国と家族のため、敵国との戦いに身を投じ、捕虜になる。家族からスケープゴートとして利用されていたラースは、“悪女”として蔑まれ、そのまま悲劇の人生を終えた――目が覚めると過去に戻っていたラースは、自分を陥れた家族に復讐することを誓う――復讐のためにシャリオルト帝国に嫁いだラースを待ち受けるのは、かつて自らを捕えた孤高の暴君ゼフォンだった――最強の“悪女”と最恐の“暴君”が織り成す、ロマンスと復讐の物語。
本作の主人公は、死に戻りする前、第1王女でありながら出自が不確かという理由で、ありとあらゆる失敗を転嫁されていた(と、処刑される前に知った)。 処刑前には民衆から、蝙蝠女だの、悪女だの言われ、家族からはスケープゴートとしての存在だったと暴露され。 死に戻ったことに気づいたとき、プッツンと何かが変わってしまう。 第一話に出てくる昔話と比べると、その後の顔つきや行動がまったく違うほど、変わってしまう。 ――悪女になった。 その後は、未来を知っていることと、死に戻り前の戦争以降、さらにひどい扱いを受けていたこと。死に戻り前は必死に守ろうとしていたものがなくなったこと。 色々重なって、とても胆力のある悪女になっている。 やることなすこと、清々しい。 行動も気高い王女から、悪女らしくなっている。 ちょっかいを出してくる奴らには、さらにあくどくやり返す。それも、さらっと。 悪女でなければ生き残れないともいえる。 環境が、昔の昼ドラくらいドロドロしている。 この後、暴君とともに、どのように復讐していくんだろう。 その前に主人公は自身の価値を示して、暴君の心を掴まなければいけないのだけど。