あらすじ
寂れた避暑地の美術館。 学芸員として働く灯台守は迫る閉館を前に、やりたい事を見失いながら日々を過ごしてた。 そんなある日、遠方から一人の少年が訪れ、一枚の画をじっと見つめていて。 美術館には似つかわしくないその少年が語る、画に秘められた想いとはー。 新鋭が贈る、記憶と邂逅の鮮烈読み切り。
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寂れた避暑地の美術館。 学芸員として働く灯台守は迫る閉館を前に、やりたい事を見失いながら日々を過ごしてた。 そんなある日、遠方から一人の少年が訪れ、一枚の画をじっと見つめていて。 美術館には似つかわしくないその少年が語る、画に秘められた想いとはー。 新鋭が贈る、記憶と邂逅の鮮烈読み切り。
自分が生まれるよりも前に亡くなった父が描いた母の絵が飾られている美術館に数時間かけて自転車で見に来た少年。よほどその絵が見たくてやってきたかと思いきや、目的はその絵をボロボロに壊すこと。しかしそれはできなかった、なぜならその絵を「美しい」と思ったから。 何を美しいと感じるかは人それぞれで、定義なんて無いもののような気がするけど、美術館スタッフの灯台守さんが言うその定義というものがハッとするもので、ある意味自己肯定感が上がるというか、確かに救われるときもあるだろうなと思いました。今後、美術館に行ったり芸術に触れるようなときにまた思い出したい言葉です。