あらすじ

ブラック球団から無七志(むなし)を獲得するために、無七志の殺人L字投法に挑む巨人軍監督・川上(かわかみ)。そこで無七志の妖球を分析しようとしてツースリーに追い込まれた川上は、ついに妖球をミートしてボールの直撃からは免れるが倒れてしまう。しかしその後、勝負を諦めず再び立ち上がった川上は、左打者なのに右ボックスに入って……!?
アストロ球団 1巻

人間離れしたプレイを見せる9人の超人による野球チーム「アストロ球団」のダイナミックな活躍を描いた熱血スポーツコミック。交通事故で重傷を負った阪神タイガースのエース・江夏(えなつ)になりすまして登板した謎の少年は、変幻自在の投球で巨人打線を翻弄していく。彼こそ、名投手・沢村栄治(さわむら・えいじ)の意志を受け継ぐフィリピン人・シュウロが探していた超人の一人・宇野球一(うの・きゅういち)で……!?

アストロ球団 2巻

驚異的な守備力を見せつける明智(あけち)兄弟を超人と認め、彼らの獲得に乗り出したシュウロ率いるアストロ球団。その後、巨人対阪急の日本シリーズで巨人選手になりすまして出場した宇野球一(うの・きゅういち)は、「ジャコビニ流星打法」を編み出して明智兄弟の守備を打ち砕く。そして明智兄弟を獲得したシュウロは、大観衆を前にしてアストロ球団の結成を宣言して……!?

アストロ球団 3巻

アストロ球団とブラック球団の平和台決戦で、カミソリの竜(りゅう)と対決した宇野球一(うの・きゅういち)は、渾身の三段ドロップを投球したのに勝負しようとしない竜に腹を立てる。その後、途中登板した無七志(むなし)をジャコビニ流星打法で打ち砕こうとした球一だったが、無七志の投球を警戒するシュウロによって制止される。そして体力を消耗していく球一を気遣って無七志の球に手を出した球二(きゅうじ)が……!?

アストロ球団 4巻

ブラック球団から無七志(むなし)を獲得するために、無七志の殺人L字投法に挑む巨人軍監督・川上(かわかみ)。そこで無七志の妖球を分析しようとしてツースリーに追い込まれた川上は、ついに妖球をミートしてボールの直撃からは免れるが倒れてしまう。しかしその後、勝負を諦めず再び立ち上がった川上は、左打者なのに右ボックスに入って……!?

アストロ球団 5巻

金田(かねだ)監督率いるロッテと初のオープン戦を迎えたアストロ球団。その試合直前、ロッテの秘密兵器であるモンスター・ジョーがピッチングマシーンによる三段ドロップを打ったと知らされた宇野球一(うの・きゅういち)は、動揺しながらもベンチ入りする。そして球一は、金田監督に観客の中から3人をチームに加える条件を突きつけられて……!?

アストロ球団 6巻

5対1とロッテにリードされてしまったアストロ球団は、2回裏の攻撃で両手を負傷した球七(きゅうしち)の執念の一打によって2点を奪い返す。同じ頃、地下の特訓場では宇野球一(うの・きゅういち)が失神しながらも新魔球を完成させていた。その後、三回表に代打として出てきたリョウ坂本(りょう・さかもと)に挑発された球一は、新魔球のスカイラブ投法で勝負を……!?

アストロ球団 7巻

ロッテに苦戦する宇野球一(うの・きゅういち)らアストロ球団の前に現れた謎の男は、軽々と三段ドロップを投げ、スカイラブ投法も投げてみせると言い放つ。そこで男の投げるスカイラブ投法を見極めた球一は、自分のスカイラブとは根本的に違うと言って、周囲を圧倒するスカイラブ投法を見せつける。しかしその男、峠球四郎(とうげ・きゅうしろう)はスカイラブ投法を確実に打てると宣言し、球一は彼に底知れぬ何かを感じ取って……!?

アストロ球団 8巻

デッドボールで意識を失った宇野球一(うの・きゅういち)が抜けたアストロ球団は、ロッテの猛攻で絶体絶命のピンチに陥ってしまう。その時、グラウンドに寝かされていた球一が奇跡的に回復して、リョウ坂本(りょう・さかもと)との勝負に挑んでいく。そして渾身のスカイラブ投法で坂本に勝利した球一だったが、坂本からこの試合の勝利は完全にロッテのものだと言われて……!?

アストロ球団 9巻

ロッテの勝利を目前にして、出塁した球五(きゅうご)の健闘に応えようとバッターボックスに立った宇野球一(うの・きゅういち)。しかし鎖骨だけでなくヒジも負傷していた球一は、立っているのが精一杯でありながら根性でボールに食らいつくが、ついに限界を迎えてしまう。そんな球一のために球三郎(きゅうさぶろう)は、土下座して観衆へ代打をお願いし、カミソリの竜(りゅう)がその代打に名乗り出て……!?

アストロ球団 10巻

アストロ球団をつぶすと宣言する峠球四郎(とうげ・きゅうしろう)を尾行していた球三郎(きゅうさぶろう)と球六(きゅうろく)。そこで、ボクシングのヘビー級チャンピオン・ダイナマイト・拳(けん)、張り手が強烈な新人力士・雷剛(らいごう)などスポーツ界から有力選手をスカウトしていく球四郎の行動を知った球三郎は、とてつもない不安に駆られて九州へ旅立ち……!?

アストロ球団 11巻

巨人・阪神戦を偵察していた宇野球一(うの・きゅういち)らアストロ球団は、ついに登板した無七志(むなし)の新魔球を撮影しようとするが、峠球四郎(とうげ・きゅうしろう)らに妨害されて怒りに燃える。そしてその試合終了後、グラウンドに登場してビクトリー球団の結成を発表した球四郎は、アストロ球団の抹殺を宣言するとともに驚愕の必殺技を披露して……!?

アストロ球団 12巻

ビクトリー球団との決戦を前にした宇野球一(うの・きゅういち)は、過酷なまでの特訓の末に新魔球を完成させる。そしてアストロ対ビクトリー戦が開始され、先発で変化球と剛速球を駆使する球一は、変則打法のビクトリー打線を完全に封じて好スタートを切る。しかし兄・大門(だいもん)と対決する事になった球三郎(きゅうさぶろう)は、複雑な思いを……!?

アストロ球団 13巻

追加得点を狙って三塁を蹴った球三郎(きゅうさぶろう)は、ホームカバーに入った兄・大門(だいもん)と直接対決し、執念のスライディングをするもアウトになってしまう。その後、バッターボックスに立った球六(きゅうろく)は、縄文杉への挑戦で身につけた無心を武器に、因縁の相手・大門へアンドロメダ大星雲打法を繰り出すのだが……!?

アストロ球団 14巻

氏家(うじいえ)のビーンボール魔球で球八(きゅうはち)、球七(きゅうしち)、球二(きゅうじ)が負傷し、球三郎(きゅうさぶろう)は心眼で魔球を打ちファールを連続させるもついには頭に直撃してしまう。そして氏家に引導を渡してやると意気込んで打席に立った宇野球一(うの・きゅういち)は、怨念のこもった魔球をホームランにするのだが、その直後に首から血を噴き出して……!?

アストロ球団 15巻

峠球四郎(とうげ・きゅうしろう)のデスマッチ宣言によって殺人野球を展開していくアストロ対ビクトリー戦。そこで打席に立った球六(きゅうろく)は、ピッチャー殺しの殺人X打法を繰り出してダイナマイト・拳(けん)を倒す。そして球四郎の三段ドロップを打って二塁へと駆けていた球八(きゅうはち)は、二塁へ殺到したビクトリー守備陣の突進に見せかけたキック攻撃を受けるのだが……!?

アストロ球団 16巻

バロン森(ばろん・もり)の登場によって大攻勢をかけていくビクトリー打線。そこで打席に立った4番バッター・大門(だいもん)が、“無意無感有耳音の極”をすると知った球三郎は(きゅうさぶろう)は、宇野球一(うの・きゅういち)へ敬遠するように進言する。初めての敬遠をためらう球一は、大門に罵られて勝負に出ようとするが、その時に流れた球五(きゅうご)が生命の危機から脱したという放送に、冷静さを取り戻して……!?

アストロ球団 17巻

兄・大門(だいもん)との勝負で、死を覚悟して打席に立った球三郎(きゅうさぶろう)。そんな球三郎と大門の過去を調べた球六(きゅうろく)は、球三郎を説得しようとする宇野球一(うの・きゅういち)にそれを明かし、球三郎の決意を認めて涙ながらに送り出す。しかし球七(きゅうしち)は、球三郎を死なせないためにホームスチールに見せかけて球三郎の左足を負傷させて……!?

アストロ球団 18巻

すべてを詫びるために切腹し、同点大ホーマーを放った後に息絶えた大門(だいもん)。そんな大門の死に影響を受けた両チームは、一試合完全燃焼の勢いで熱戦を繰り広げていく。そして宇野球一(うの・きゅういち)のホームランで4点リードしたアストロ球団だったが、球七(きゅうしち)がアキレス腱を傷つけ、球四郎(きゅうしろう)もランナーとぶつかった衝撃で耳が聞こえなくなって……!?

アストロ球団 19巻

なんとか同点にしようと変幻自在の攻撃を見せるアストロ球団。そこで宇野球一(うの・きゅういち)は、逆転の決定打にするべくジャコビニ流星打法を球四郎(きゅうしろう)へ繰り出すが、バロン森(ばろん・もり)が盾になって球四郎を守り抜く。そして次のバッター・球六(きゅうろく)の一打で同点に追いつき、球四郎の右腕が動かなくなって勝利に近づいたアストロ球団だったが……!?

アストロ球団 20巻

最終回の表、バロン森(ばろん・もり)の命を引き換えにした一打で同点になったビクトリー球団。そしてノーアウト1,2塁で打席に立った球四郎(きゅうしろう)は、バロン、大門(だいもん)、氏家(うじいえ)、拳(けん)の犠牲を無駄にはしないと渾身の一打を飛ばす。同じ頃、アストロ球場には最後の超人・球九郎(きゅうくろう)がやってきて……!?そして日本では野球ができなくなってしまったアストロ球団はどうなる?怒濤のラストを迎える完結巻。

アストロ球団

超思い入れがある作品

アストロ球団 中島徳博 遠崎史朗
酒チャビン
酒チャビン

中学生か高校生か忘れましたが、いずれにしても思春期に、いっとき往年のジャンプマンガにハマったことがありまして、当時ネットがなかったので、まず情報量が少なく、しかもネット通販も当然ないので、気になった作品を見つけられても、入手が困難という中で、日々暗いながらも楽しくすごしておりました。 そんな中、出会った本作品!!!「ジャンプコミックセレクション」みたいなシリーズの少し分厚めのやつがあったのですが、それのアストロ球団を発見し、即時に1巻を購入しました!持ち合わせがあって本当に良かったです。 内容としてはトンデモ野球マンガですが、とある運命を背負って同年同日に生まれた者どもが19歳時に集結して球団を結成するという設定は、何か009的な要素も感じ、非常にワクワクしました。ラスボスの球団も、各スポーツ界の超一流エリートをスカウトして、それぞれの特技を野球に活かして勝利を目指すというもので、それもすごく良いですね。燃えます! ただ、主人公チームのキャラ設定をもう少しバラけさせて個性を際立たせた方が良かった気もします。皆基本はHR打つんすよね。メガネの秀才キャラ(「聞いたことがある!!」的な立ち位置)や、お色気キャラ(ぱふぱふで攻撃するなど)などいても良かったかもしれないです。 気に入ってるシーンとしては、①大谷選手的な意味ではなく、宮本武蔵的な意味での二刀流の選手が登場する点、②両球団の話し合いにより、正規のルールをある程度無視しても良いことになっている点、③浪花の春団治こと川藤選手がホームランを打つシーンが出てくる点(実際の川藤選手は、19年の現役生活で16本しかHRを放ってません)、④ピッチングの音で「グワシャバー」という独自表現が使われてる点(のちの岩鬼のバッティングにも影響を与えたでしょうか?)、⑤バロン森、⑥球三郎の兄・大門がグレた理由が親が入院費を払ってくれなかったからという点、等々、枚挙にいとまがありません。 ちなみに12巻くらいから試合中に死人が出るなど、どんどん野球とは関係ないバトルマンガ路線を突き進みますが(そもそも相手球団はアストロ球団の抹殺が目的と名言)、最後らへんでスポーツマンシップに則った展開に回帰します。さすがジャンプ。 あと展開の遅さも歴代トップクラスではないでしょうか。全20巻でなんと総試合数が3。試合以外のシーンの描写が多いわけではなくこの数字です。最後の試合の幕切が押し出しというのも、何か非凡なものを感じました。 ですが★自体は3とさせてください。他にもたくさん好きなマンガが、私にはあります!