あらすじ

バンドの存続を懸けて臨んだ、憧れのG・S(グレイトフル・サウンド)の舞台。だが千葉(ちば)と竜介(りゅうすけ)を欠き、バンドとして最悪の状態のまま出番を迎えたBECK(ベック)! それでもコユキはひとり舞台に立ち、それに引っ張られるようにサクや平(たいら)も演奏に加わる――。「こういう日は、なにが起きても不思議じゃない!」降りしきる雨のなかで、波乱のステージは思わぬ展開に……!?
BECK 1巻

誰にでもいつか“目覚め”の刻が来る……!!! 果てしなく続く、穏やかで退屈な中学生活。それは、いつまでも変わらないはずだった──。あいつに出会うまでは……!!

BECK 2巻

幼なじみで、今や学校中のアイドル・泉(いずみ)ちゃん。最高にクールでワイルドなギター野郎・竜介(りゅうすけ)くん。見る者すべてを驚かす、奇怪なツギハギ犬・ベック……。そして、何よりも、あの音楽が僕の生活を乱すんだ――。平凡な中学生・コユキの夏が、いま、加速を始める!! 夏休みが近づくなか、平凡だった日々が動き始めた。泉の思惑で出会った鬼コーチスイマーと、竜介にもらったギターがコユキに大きな転機をもたらす!?

BECK 3巻

鬼コーチスイマー・斎藤(さいとう)さんとの猛特訓の末、ついに(町内祭りの歌謡コンテストだけど)ステージに立ったコユキ! しかしギターの一件以来、夏休みが終わってからも竜介(りゅうすけ)に会えずにいた。そんななか、コユキはひょんなことからクラスを掌握するリーダーの兵藤(ひょうどう)に目をつけられてしまう。一方、竜介は“最強バンド”をつくるため、ボーカルに千葉(ちば)を迎えてBECK(ベック)を結成するが……!?

BECK(4)

季節はめぐり、春――。泉(いずみ)ちゃんは卒業し、そして新学年になっても続くコユキと兵藤(ひょうどう)の関係。コユキに対する兵藤のいじめが次第にエスカレートしていくなか、変わり者と評判の転校生・桜井(サク)の登場でコユキの中学生活は変わりはじめる!! 一方、スタジオでコユキのギターを聞いた竜介(りゅうすけ)にはある思いが芽生えて……。

BECK(5)

「おれたち五人の“ケミストリー”をスパークさせれば大丈夫さ!」サポートメンバーとして初めてコユキとサクが参加したBECK(ベック)のライブ。盛りあがりに欠けたまま終わったステージだったが、竜介(りゅうすけ)が作った新曲を歌うコユキの歌声を聞いて、平(たいら)や千葉(ちば)もBECKが成功する可能性を確信する。こうして正式なメンバーとして迎えられたコユキの人生は、高校受験も見えてきた中3の夏に大きくレールからはずれ始める……!!

BECK(6)

思わぬ形で夢のようなステージに立ち、ますますバンドの世界にのめり込んでゆくコユキ。しかし日本音楽界の大物・蘭(らん)を敵に回してしまったBECK(ベック)のメジャーデビューへの道のりはさらに厳しくなってしまう……。もはや彼らに残された手段は、業界が認めざるをえない最高のアルバムを作ることだけ――。コユキたちの新たなる挑戦が始まる!!

BECK(7)

「このテレキャスター、おれのどんな気持ちも表現してくれる!!」中古、キズあり……だけど、憧れのMyギター!! コユキの喜びが、興奮が、焦りが、嫉妬心が、ほのかな恋心が……6本の弦を通じてあふれ出す!! そして、そのボディーを銃弾に破壊されながらも、聴く者全てを圧倒する音色を奏でる奇跡のギター“ルシール”――その伝説の全貌がいま明らかに……!!

BECK(8)

伝説のギター“ルシール”奪還のため、アメリカ音楽興行界の超大物レオン・サイクス来日!! 竜介(りゅうすけ)は拉致され、ある人物のもとへ連れていかれる!! さらには、動揺がおさまらないコユキたちの前に謎のオバチャンが現れて……? 「誰でもいいんじゃない、そいつらしかいないんだ!!」音楽に懸けた己の夢、そのすべてを捧げるもの――それがバンド。コユキたちを結びつけたのは、“奇跡”という名の必然だった!!

BECK(9)

コユキが作った曲を聴いた竜介(りゅうすけ)はG・S(グレイトフル・サウンド)への出場を決意! 果たして、レオン・サイクスがBECK(ベック)を出場させるために出した条件とは……!? 「お前はバンドにいるべき人間じゃないのかも知れない」それぞれに不安と期待が高まる運命のときが迫るなか、バンドの存在を根底から揺るがす激震が!! すべてを勝ち取るか、すべてを失うか? “すべて”を賭けたライブの幕が、いま……!!

BECK(10)

バンドの存続を懸けて臨んだ、憧れのG・S(グレイトフル・サウンド)の舞台。だが千葉(ちば)と竜介(りゅうすけ)を欠き、バンドとして最悪の状態のまま出番を迎えたBECK(ベック)! それでもコユキはひとり舞台に立ち、それに引っ張られるようにサクや平(たいら)も演奏に加わる――。「こういう日は、なにが起きても不思議じゃない!」降りしきる雨のなかで、波乱のステージは思わぬ展開に……!?

BECK(11)

グレイトフルサウンドでのライブを最後に解散してしまったBECK。普通の日常に戻ったコユキはレオン・サイクスから全米ソロデビューの話をもちかけられるも辞退。脳裏には5人で立った奇跡的なステージが鮮烈に残っていた。しかしBECKはもはや跡形もなく、コユキは音楽から離れつつあった。他のメンバーたちもそれぞれの道を進んでいる。そして、親友のサクも……。BECKが復活する日はやって来るのか!?

BECK(12)

リスタートをきったばかりのBECKに届いたのは、アメリカ全土を巡る超スケールの全米ツアーへのオファーだった!! 不完全なBECKには危険すぎるが、千載一遇のチャンスでもある……。さらに行方不明の竜介(りゅうすけ)はアメリカにいることが判明。レオンとの接触を図ろうと武者修行を続けているようだ。再び5人が揃うことを信じて、コユキたちは全米ツアー敢行を決意!! BECK史上最大の試練!!

BECK(13)

「全員墓で会おう」――負け通しの全米ツアーの道中で、コユキが気づいた“夢”が示す意味とは……。導かれるように一行が訪れたのはジミ・ヘンドリックスの墓。そこにいたのは、なんと竜介(りゅうすけ)だった……!! 運命の再会に勢いを取り戻すコユキたち。オルタナロックの殿堂・リザードハウスを復活の舞台に、ここからがBECKの本領発揮だ! ……と思いきや、ケビンから突きつけられたのは、このツアーからのクビ宣告だった!?

BECK(14)

5人全員が揃い、完全に勢いを取り戻したBECK。その轟音はオルタナティブ・ロックの殿堂リザード・ハウスで炸裂!! ツアー続行をめぐる不利な賭けを交わし、退路を絶たれたコユキたちの本領は、シアトルを揺さぶることができるのか!? 時を同じくして、ダイイング・ブリードのマットもリザード・ハウスに訪れていて……!? 怒涛のアメリカツアー編後半、BECKの逆転劇に目が離せない!!

BECK(15)

全米ツアーで大成功をおさめ、日本に帰国したコユキたち。この追い風に乗って目指すはニューアルバム制作!! しかしBECKを憎む蘭の影響で、BECKと契約してくれるレーベルはおらず……。佐藤の紹介でなんとか零細インディー・レーベルと契約にこぎつけたものの、レコーディングのために大金を用意しなければならなくなった。高揚の日々から一転、バイトに明け暮れるコユキたち。BECKはニューアルバムを作れるのか!?

BECK(16)

度重なる災難で散々の出来になってしまったBECKのデビューファーストシングル『HUMAN FLY』。これでは川久保から提示された売上目標には遠く及びそうもない……。ショックを受けたコユキたちはそのまま暗い日常に沈んでしまう。しかし川久保の口から飛び出したのは、セカンドシングル制作のオファーだった!! 次こそは自分たちが望むBECKの音を……。巡ってきた再起のチャンスを活かせるか!?

BECK(17)

真帆(まほ)の口から告げられた海外進学。ずっと二人でいられると思っていたコユキは突然の告白にショックを受ける。一方コユキの複雑な心境をよそに、BECKは東名阪ツアーを敢行。グレイトフル・サウンドへの出演は、このツアーの成功にかかっている。失敗は許されない……。プレッシャーを感じつつも、全米ツアーを乗り越えた自信をもってこの試練に臨む一行だったが、予想外の事態が次々と襲いかかって……!?

BECK(18)

東名阪ツアーの成功、そしてグレイトフル・サウンド7への出演も決定。――最高の夏にしよう―― 吉報続きの追い風に息巻くBECK。しかし日本の音楽シーンを牛耳りつつある蘭(らん)が、BECKのGS出演を取り消すよう佐藤(さとう)に命令を下す。コユキたちがやっとの思いで掴んだチャンスは、最悪の形で潰えてしまった。受け入れがたい状況に絶望するメンバーたち。そして、彼らのもとにさらなる悲報がやってくる……。

BECK(19)

エディを失い、竜介(りゅうすけ)もアメリカへ行ったままのBECKは、残された4人でこの非常事態を乗り切るしかない。絶望のどん底を潜水状態のまま夏が過ぎてゆき、コユキと真帆(まほ)が共に過ごせるのも残りわずか……。離れ離れになることに対して弱気になっていた真帆を見て、コユキは彼女を快く送り出すことを決意する。刻々と迫る別れの時を前に、二人が交わした約束とは!?

BECK(20)

未だ苦境の中でもがき続けるBECK。そんな彼らに死亡遊戯から新イベントへの出演オファーが舞い込む!! 抜擢してくれたからにはなんとしても成功させねば、と意気込むコユキたち。そんなある日、竜介(りゅうすけ)から日本に戻るという電話が。帰国日は奇しくもライブの当日。再び5人が集まるチャンスだが、果たして間に合うかどうか……。他のライバルバンドたちが圧倒のステージを展開する中、BECKはこの窮地を切り抜けられるか!?

BECK(21)

単身ロンドンに渡った川久保(かわくぼ)の尽力によって、UKナンバー1のインディーズ・レーベル、ナフ・レコードとの契約が無事成功! レコーディング費用の援助を受けることになったBECKは、悲願のフルアルバム制作に乗り出す。 強力なサポートがついた今こそ、発展途上のBECKにとって次なるステージへ進むための正念場……。――今までの借りをキッチリ耳をそろえて返そうぜ――!!!

BECK(22)

様々な人物たちから支えられ、成長を遂げたBECK。そんなある日、竜介(りゅうすけ)のもとに一本の電話が入る。電話の主は、来日中の天才映画監督ジム・ウォルシュだった!! ジムから直接会いたいと言われた竜介だが、その日はBECKのミュージック・ビデオの撮影が控えている……。しかし、奇妙な巡り合わせは予想外の方向へと進み、なんとジムが監督でBECKのミュージック・ビデオを撮影することに!?

BECK(23)

伝説の音楽の祭典アヴァロン・フェスティバルが復活。出演候補の中にはBECKの名も――!? そんなある日、ライブ直前にNYから前触れもなくDVDが届く。それこそが、あのジム・ウォルシュが作り上げたミュージック・ビデオだった!! スクリーンに映し出された映像を目の当たりにした者たちは騒然。しかし、その話は蘭(らん)の耳にも入ってしまう。憎悪を燃やす蘭は、BECK潰しを宣言。むき出しの敵意がBECKを襲う!!

BECK(24)

BECKに対する蘭(らん)の攻撃は激化する一方。各方面への圧力は、BECKのあらゆる進路を防いでいく……。そしてコユキと接触したあの雨の夜も、バンド内の結束を壊す卑劣な罠だった!! 蘭サイドに寝返ったのでは、とメンバーからの不信を買ってしまったコユキ。すぐに疑いは晴れたものの、千葉(ちば)との間には決定的な溝が生まれてしまう。少年たちの戦意は徐々に蝕まれていく……。BECKは強大な悪意に屈してしまうのか!?

BECK(25)

BECKの全国ツアーは好調に進む。しかし水面下では、コユキと千葉(ちば)の不和が徐々にバンド全体を蝕んでいた……。そんな中、千葉がフリースタイル・バトルに単身出場する!! ――自分がBECKにいる意味とは? 自らの存在意義に疑問を抱え、ヒップホップ界の強敵との勝負に身を投じる千葉。心の叫びは着々とオーディエンスの心を掴んでゆく。苦悩する男の戦いの行方は!?

BECK(26)

ROOM13のツアーに参加するためイギリスに渡ったBECK。ミュージック・ビデオが話題を呼び、ツアーは最高の出だしを切る。一方コユキは、あの夏に真帆(まほ)と交わした約束を果たすため、聖地アビー・ロードを訪れる。また会えることを信じて、不安を抱えつつも彼女との再会に胸を膨らませていた。果たして二人の逢瀬は叶うのか!?

BECK(27)

エディ・リーが残した未発表曲を狙うレオン・サイクス。その魔手は徐々にBECKに近づいていた。そんな中、コユキのもとに佐藤(さとう)から会いたがっている男がいるという連絡が。それは、今や世界で最も影響力をもつと言われているバンド「ハイプ」のボーカリスト、デクスター・アダムスだった!! 彼の口から飛び出したのは『DEVIL’S WAY』という意外なワード。デクスターがコユキに接触した理由とは!?

BECK(28)

レオン・サイクスと接触してしまったコユキと竜介!! “エディ・リー最期の曲”を奪うためには手段を選ばないレオンを前に、コユキは『DEVIL’S WAY』を演奏。そして大胆にも取引を持ちかける。それはBECKのアヴァロン・フェスティバルへの出場をかけた交渉だった。運良くその場は見逃してもらえたコユキ。しかし後日レオンに呼び出され、ある交換条件を言い渡される。その内容は……“絶対服従”!?

BECK(29)

アヴァロン・フェスティバルの会場へやってきたコユキたちは、そのスケールに圧倒されるばかり。ここでBECKの存在感を知らしめるには『DEVIL’S WAY』が必要不可欠だ。しかし、コユキが書き上げた歌詞は「エディの歌詞ではない」と判断した竜介(りゅうすけ)は、今回のセットリストから取り下げてしまう。そして当のコユキはレオン・サイクスとの取引が迫る中、巨大なプレッシャーに押しつぶされそうになっていて……!?

BECK(30)

アヴァロン・フェスティバルの裏でうごめく謀略……。帝王ビクター・スレイターは偽のエディ最後の未発表曲を公表しようとしていた。それを阻止しようと竜介(りゅうすけ)は、帝王に対して危険すぎる賭けを交わすのだった!! 一方、真帆(まほ)と再会を果たしたコユキはあらゆるプレッシャーから解放されたはずだったが、会場まで連れて行ってくれるはずのマットと連絡がつかず……。このままではライブ本番に間に合わない!?