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日の丸文庫の貸本短編集『影』1号に収録された記念すべき作品。平和アパートに住むマンガ家の堅戸は、隣に住む仁市、向かいの家に住む禿野など、ひと癖ある隣人たちに囲まれ、日頃から頭を悩ませていた。そんなある日、彼らを主人公にしたマンガのストーリーを思いつく。それは巧妙なトリックを使って仁市が禿野を殺すという内容だった。それが現実のものとなっていく……表題作「隣室の男」をはじめ「生きていた人形」「不知火村事件」など著者自選の作品集。なかでも「隣室の男」は松本正彦の初期代表作であり、辰巳ヨシヒロや後に続く劇画の誕生に大きな影響を与えた重要な作品である。