黒髪女子を好きすぎる主人公と私 #1巻応援

1コマ目 ″女子は黒髪に限る″ 2コマ目 ″――これはあくまでも俺自身の嗜好性の高い主張であり かつ無差別に「黒髪であればよい」と言うわけでもなく 所謂清楚系黒髪女子がよいのである″ たった2コマで最早共感というレベルを超越し、まるで主人公と生き別れた双子だったかのようなシンクロを果たしました。 品のある黒髪女子が、昔から変わらず好きです。かつて平安時代のころなどは綺麗な長い黒髪こそが目鼻など顔のパーツを差し置いて美人の象徴だったわけで、その嗜好性が遺伝子に刻まれて脈々と受け継がれているのかもしれないな、と思うほどです。 そんな私にとって本作はタイトルで期待していた以上に、あまりにfor meすぎる物語でした。 同じクラスの清楚黒髪女子の星野さんの黒髪を、密かに遠巻きに眺めては幸せになっていた主人公・笹井彗。どちらもウブで初々しいふたりが、ゆっくりと関係を深めていく物語なのかな? と思っていたら急転直下。 ある意味、『課長島耕作』並のスピード感で事が進んでいきます。『君に届け』のような眩い青春をじっくり読んでいると思っていたら、周囲の景色の移り変わりが異様に速い。そのアンバランスさに心の三半規管がやられそうな錯覚に陥りました。だがそれがいい。 清楚な黒髪女子の星野さんのウブさや小動物感はそのままに(否、むしろギャップによって増幅すらされながら)、彗が理性を崩壊させるほどのかわいさを愛に溢れすぎている営みの中でたくさん見せてくれます。ラブラブえっちの極み、此処に在り。堪りません。 そして、若いふたりは止まらず、どんどん高まっていきます。こんなに純愛で濃厚な交わりをたっぷり見せつけられるマンガは久しぶりです。読切には長く連載には短い一般誌ではなかなかやりにくい展開を、同人という媒体の特性を活かして描き切ってくださっているなと感じました。おまけのエピソードも非常に充実していて、本当に好(ハオ)の極みです。 私にとっては最高の作品ですか、人によっては眩しすぎて直視するのが辛い光のような作品かもしれません。ともあれ、黒髪清楚女子が好きな方や幸せなカップルのイチャイチャを堪能したい方にお薦めです。

兎来栄寿
兎来栄寿
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