ふれられたら心が動く、好きになったら、そこは沼――。“女風”で、よくある恋の話。女性用風俗……略して“女風”。昼は普通の会社員、夜は女風のセラピストとして働く悠。高齢処女、セックスレス、自分のコンプレックスなど、様々な理由で、女性たちは“女風”を使う。そんな悠の店に、新しく入ってきた虎太郎は、色恋営業も使って、ガツガツとNO.1を目指す。その勢いに、悠は焦りを感じはじめる。そんな中、虎太郎の色恋営業にハマりすぎてしまうお客さんが現れて…!? 一時の快楽をお金で買う世界、そこにはさまざまな欲があらわれるーー。体験がつまった“女性風俗”のリアルストーリー。
最近、女性用風俗をテーマにした漫画が増えたなと感じていたけど、女性用風俗の店自体がコロナ禍をきっかけに急増したと書いてあり、そんなところにも影響があったことに驚きました。 「こころのナース夜野さん」を好きで読んでいたのもあり、同じ作者の新作として気になり読んでみました。 主人公のセラピスト(女性に直接サービスをするスタッフ)・悠はとても真面目に仕事に向き合っており好感が持てるものの、こういう人ばかりではないんだろうなと、風俗という業界である以上、警戒心は持ってしまいますね。一方で、女風きっかけで生活に様々な影響が出ている女性たちを見ると、コントラストの強い光と闇がある奥深い人間模様が描けるのは風俗業界特有の面白さだなと思います。 サービスをする側にも悩みはつきません。半年も持たないことが多いというセラピストの仕事を3年も続けている悠の今後も気になります。 ちなみに作者がこのテーマで漫画を描こうと思ったきっかけのひとつに渡辺ペコさんの1122があったといい、確かにいたな!と思い出しました。あまり詳しくないですけど、セラピストを重要なキャラに持ってきた1122って先進的な漫画だったのかなと思いました。