あらすじ

“精霊の子”として民から慕われる皇女・ナターリアを放っておけないシスター・サラ。二人は付かず離れずの距離で関わり合うも、サラの秘密を知っている謎の蛇が現れる。サラを敵視する蛇は、従者を使い、無理矢理サラを誘拐し…?ナターリアに言えずにいた、王都の剣とサラの関係がとうとう暴かれる…!?孤独な皇女とお節介なシスターの、ファンタジー百合ストーリー!
シルフの花姫1巻

風の国・王都ヴァンフルールに即位した皇女・ナターリア。“精霊の子”として民から慕われる皇女は、家族を亡くした悲しみから王家の剣に依存してしまっていた。そんな皇女の前に、明るく掴みどころのないシスター・サラが現れ…。シスターとしてお役に立つため、皇女の傍にいると宣言したサラだったが、実は別の目的があり…!?孤独な皇女とお節介なシスターの、ファンタジー百合ストーリー!

シルフの花姫2巻

“精霊の子”として民から慕われる皇女・ナターリアを放っておけないシスター・サラ。二人は付かず離れずの距離で関わり合うも、サラの秘密を知っている謎の蛇が現れる。サラを敵視する蛇は、従者を使い、無理矢理サラを誘拐し…?ナターリアに言えずにいた、王都の剣とサラの関係がとうとう暴かれる…!?孤独な皇女とお節介なシスターの、ファンタジー百合ストーリー!

シルフの花姫3巻

“精霊の子”である皇女・ナターリアに受け継がれるはずの王都の剣を、その身に宿してしまったシスター・サラ。サラがずっと言えずにいたその事実を、ナターリアはあっさりと受け入れる。秘密を共有し、また一歩近づいたかに思える二人だったが、王都の剣を狙う人物が現れ――。孤独な皇女とお節介なシスターが紡ぐもどかしくも愛おしい物語、最終巻!

シルフの花姫

その花は青東風のように瑞々しく咲いて #1巻応援

シルフの花姫 かめじろ
兎来栄寿
兎来栄寿

以前にTwitterやpixivでも連載され人気を博していた『シルフの花姫』が商業版としてリメイクされ、単行本1巻が発売されました。 以前に描かれていたバージョンとは大枠の設定は同じですが、個々のエピソードなどかなり異なっているので商業版は商業版として、以前のバージョンは以前のバージョンとして別々にどちらからでも楽しめます。 本作はヴァン・フルール王国の第一皇女で国王の座を継いだナターリアと、彼女に献身的に付き従おうとする何かとお節介なシスター・サラのふたりの関係性が主軸となっている(公称)ファンタジー百合ストーリーです。 風の精霊シルフの強大な力を宿し先王から現王に受け継がれる風剣シルフィードを欲して王家に近付くものが絶えない中で、自分に近付いてくるサラの真意を警戒するナターリア。しかし、サラにはナターリアが思い描いていることとはまるで違った確固たる切実な理由があり、その目的を果たすためにサラは奮闘していきます。 何をおいても主要キャラふたりの魅力と関係性が本作の肝です。皇女と聖女、身分の違いはありながら通ずる部分もあり、それぞれの足りない箇所をお互いが補い合うような絶妙な間柄。ゆっくりと縮まっていくお互いの距離。長年筆者の中で熟成されたからこそ出るコクがあります。 百合的な部分の濃度に関して言えば商業版1巻部分ではスロースタートな感じですが、番外編などで今後への期待感を高めてくれます。以前のバージョンを見れば解りますが百合成分は元々かなり濃く、メインストーリー的にも設定を踏まえて盛り上がっていくはずなので楽しみです。 線が以前よりラフなのは連載で時間的制約があるからかもしれませんが、ご自愛していただくと共に内側で煮え滾る欲望のままに筆を奔らせ、美しい大輪の花を咲かせていって欲しいです。