あらすじ東京都渋谷区春山町。新米公務員として、地元の出張所で働く巻村鶴子。初めて挑む大仕事は、ドキドキとわくわくと、ためいきとにっこりに、充ち満ちているのです。『デボネア・ドライブ』の朝倉世界一が贈る、キュンとキュートな東京ご近所物語。ブルボン小林(コラムニスト)が選ぶ、第5回「宝島社の『このマンガがすごい!』で一票も入らなかった中から選ぶベスト漫画」を受賞するなど、なにかといろいろ反響をよんだ話題作、お待たせの第2巻!
ひとりで、アナログで描いたことが大事な漫画。 子供が画用紙にひいたような地平線。テクニックをあえて無視したゆがんだ背景。 技術をあえて封印して、苦労の末に手書き風に描いたのかもしれないけど、読者の目には楽しく自由な感じしかしない。 子供のときノートに描いて友達に見せたマンガ。がそのまま凄くなった。 主人公のつるこが公務員として、さまざまな職業の人と出会っていくストーリーだけど、話の展開よりも次々出てくる登場人物、会話のふわっとした感じがいい。恋愛の表現とか連発されるダジャレが、子供の感性。 同僚はタヌキさんで、お父さんは挫折した小説家で、イタリア人のすし職人は店を出す。 いちおうテーマは仕事。 仕事に夢中になっている人はりりしくなる。 息詰まったら、やつれて幽霊みたいになる。 この漫画自体も、漫画家という職業の人が仕事で描いたものだ。 全部きっちり緻密に描かれると、働くことの楽しさを描いた作品なのに、やっぱり苦労が伝わってしまう。 楽しそうに描かれた漫画で、働くことのポジティブな面を描いているから納得できる。この描き方だから伝わる。