あらすじ

最終巻。アメリカのワイズマン教授から大規模リハビリ養護施設の手伝いを依頼され、警察から科捜研のプロファイラーになって欲しいと言われ、そして久高からはプロポーズされたレイカ。しかしレイカは、自分に向けられた好意を全て辞退し、「リバーサイドタワー」の診療所を清美に託して、心の氷を溶かす旅に向かった。誰かを癒し、自分も癒されるために…。「旅立ちの時」以下「囚われの異邦人」「手負いの野獣」「ビジュアルの醜態」「アガメムノンの幻想」「寵児の不安」「手首の傷」そして「レイカの心理テスト」を収録。
女医レイカ 1巻

アイスドールのあだ名を持つ美貌の心療科医師・氷室レイカの、心を病んだ人々を救いあげるための闘いを描く。歌手の森中ミーナが、手首を切って自殺未遂を図った。レイカのいる城南大学付属病院に入院するが、病室を抜け出してまた屋上から飛び降りようとする。ミーナがメッセージ型の自殺願望だと見抜いたレイカは、一緒に飛び降りる振りをしてミーナに助けさせる。そしてそれからが治療…。冷静沈着で、身を挺しても人の心の闇を拓く診療女医の活躍を描く傑作。「救いの手」以下「絶望の逃走」「エディプスの刃」「背徳のヴィーナス」「仮面の女」「精神的外傷の薬」「白昼の凶行」「カインの末裔」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 2巻

食べては吐き、過食と拒食を繰り返す少女・大迫ユイ。兄が起こした犯罪の責任を取って病院を辞めようとしている一色を庇うレイカに、院長は一色のクビを切ることをやめる条件で娘・ユイの治療を頼んだ。ユイは『節食』行為そのものに嗜癖して、過食嘔吐症候群も併発していた。最早精神科医が手に負えるギリギリの状態。どうするレイカ?!「痩身の少女」以下「飽食の宴」「シンデレラの誘惑」「凌辱のエンジェル」「性的倒錯者の男」「酒依存症のふたり」「最後の選択」「レイカの過去」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 3巻

頻繁に身体を洗い、自分の体臭を気にする娘・沙織。引き籠もりの息子・実。ガス栓や鍵を閉めたか何度も確かめ、それでも不安な妻。そして鬱病の夫。問題だらけの麻生家に、レイカの治療が冴える!「家族の肖像」以下「それぞれの素顔」「現実の証」「ナルシスの鏡」「メドゥーサの悲劇」「午後の憂鬱」「雪の聖夜」「虚飾のピアス」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 4巻

タレントの江波直樹が、海岸に漂着して発見される。ファッションデザイナーの鮫島と、弟子の鮎子の3人でスキューバーダイビングに行って、失踪していた。気がついた江波は、記憶喪失に。そして鮫島と鮎子が、死体で発見される。何が起こったのか?レイカは江波の記憶を甦らせようと…。「海馬の記憶」以下「空白の時間」「心の航海」「白衣のアンナ」「春の息吹」「憧憬のラポール」「禁断の果実」「イップスの克服」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 5巻

ユイの友人・影山緋沙子は、シンガーソングライターの高見沢リュウの大ファン。追っかけをしているうちに、リュウから手紙が来たと、自分で書いた物をユイに見せた。異常な思い込み?相手から愛されていると一方的に思い込む『クレランボー症候群』だった。希望の時期→怨恨の時期→そして最後は、憎悪の時期に進む。レイカの治療は間に合うのか?「妄想のクレランボー」以下「生贄の密室」「孤独のラブソング」「癌の恐怖症」「人生の尊厳」「信頼の絆」「慟哭のエレクトラ」「レスボスの愛」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 6巻

赤いハイヒールを履いている女性を、滅多刺しにして殺し、ハイヒールの片方だけを持ち去る殺人鬼。異常犯罪に強い臨床心理士の風間秀彦が、今回の事件は『快楽殺人』だと断定した。レイカの診断は?「殺意のハイヒール」以下「猟奇の果て」「疑惑の正体」「驚愕の真実」「衝撃の結末」「銀幕のスター」「四十年目の喪失」「メディアの邂逅」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 7巻

大学助教授の真行寺の息子・悟は、不登校児。部屋に引き籠もった悟は、存在しないペット『ギーモ』の世話にいそしんでいた。レイカは、悟の閉ざされた心の窓を開けられるか?「心の窓」以下「扉の向こう側」「双生の協奏曲」「悲しみの鎮魂曲」「復讐の狂詩曲」「青春のアルバム」「魔法のヤカン」「ノーサイドの笛」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 8巻

横行する放火魔。ある日消防士の水沼が、婚約者の汀を診察してくれとレイカを訪れた。汀には躁鬱病と短絡反応の傾向があり、彼女が放火魔の可能性もあると水沼は悩む。だがレイカは、収監されている放火魔・日下に面会しに行った。火そのものに性的興奮を感じる、日下の言葉は…。「魔性の炎」以下「炬火の接点」「灼熱の追想」「閃火の罠」「砂上の楼閣」「攻撃の抑圧」「静寂の音」「悪魔の棲家」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 9巻

肉を喰えない、国会議員の犬神。バラバラ殺人が起こり、犯人は死体の肉を食べている事が判明する。被害者は土村。かつて犬神と一緒に山岳部に在籍していた。殺されているのは全て、其の山岳部のメンバーだった者達である。生き残っているのは、犬神と河辺の二人だけになってしまった。山岳部で登山したときに、何があったのか?「闇のカニバリズム」以下「悪夢の日々」「運命のサバイバル」「血染めの凶器」「至高の愛」「フィアレスの少年」「恐怖の残像」「生の実感」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 10巻

レイカの恩師・ニューヨーク州立大学医学部精神科教授のジョニー・ワイズマンが来日し、レイカと再会する。時を同じくして、イザベラ・スミスがニューヨーク州病院の特別隔離病棟から脱走し、レイカに復讐するために日本にやって来た。夫を惨殺し、浮気相手をレイカだと思っている。色情狂にして、解離性同一性障害のイザベラ。これはかなりヤバイ!「暁の逃亡」以下「色情狂の女」「鮮血の嫉妬」「月光の夜想曲」「瓦礫の希望」「人形の意志」「二重身の男」「ピノキオの変身」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 11巻

シュールリアリズムの巨匠・紫原。その絵を見て倒れてしまった日高翠は、『スタンダール症候群』なのか? 日々翠を覗き見している、ストーカーの赤木。ホワイトディの日に、事件が起こる!?「偏執狂のキャンパス」以下「絵画の魔力」「自虐の快感」「沈黙の叫び」「予知夢の少女」「カサンドラの苦悩」「自我の世界」「未来への警鐘」「ギャンブルの依存症」「最後の賭け」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 12巻

オープンしたばかりの超高層マンション『リバーサイドタワー』に、診療所を開いたレイカ。事務員に応募してきた東都大文学部の四ッ柳四郎と、五十歳の鰐口房江を採用した。この新たなトリオが、新興宗教『天国の門』教祖・神永翔風の洗脳にはまった人妻を救う!「天国の道」以下「洗脳の恐怖」「カルトの正体」「粛清の儀式」「救出の福音」「屈辱の復讐」「タナトスの本能」「地獄の一季」「友情の証」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 13巻

レイカの同窓生・恵美子。マンガ家志望の嘉彦と同棲していた。暴力を振るわれることも多いが、互いに離れてはいられない『ヤマアラシのジレンマ』。ホステスをしている恵美子に、嘉彦は浮気されるのではないかと被害妄想に囚われていく…。「ヤマアラシのジレンマ」以下「ピーターパンの嘆き」「雪夜の惨劇」「硝子の少年」「人格の憑依」「トレンチコートの男」「戦慄の真相」「運命の糸」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 14巻

夢ヶ丘心理センターでカウンセリングをしている白鳥清美の元に、鵜飼貴子が相談に訪れる。が、露骨なSEXの話で、清美をからかっていた。レイカに相談に行く清美。付き合っている映一とは、まだキスさえしていないのである。ところが映一は、貴子の恋人だった!連続している婦女暴行事件との関わりは…?「空想の恋人」以下「ファインダーの獲物」「死線のストリンガー」「野望の階段」「死霊の森」「仮面の告白」「心の色」「忘却の彼方」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 15巻

運転手兼使用人・砂川忠。繊維工場社長・蟹沢哲夫。クラブホステス・水城しのぶ。弁護士の磯部貴一郎。刑事の蛯名保。そしてレイカの6人が、レセプション・パーティへの招待だとして孤島の別荘に集められた。8年前に起きた浜村波江殺人事件との関わりらしい。砂川は、殺された波江の父親だった。狙いは?!「孤島への招待」以下「嵐の一夜」「ゲームの終了」「恐怖の贈り物」「死へのダイブ」「記憶の波紋」「孤独のセラピスト」「真実の氷解」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 16巻

インターネットに自分のホーム・ページ『心の部屋』を開いたレイカ。四ッ柳に誘われ、チャット・ルーム『パンドラの函』に入室する。楽しいやりとりの中、『ジェイソン』のハンドルネームを持つ者が訪れ、ハンドルネーム『ピカソ』を脅し始めた。“コイツは危ない!”四ッ柳が呻き、レイカも…。「ネットの依存症」以下「電脳の空間」「仮想の現実」「魔法の箱」「12番目の選手」「密室のパニック」「狂乱の策略」「運命の一戦」「人生のサポーター」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 17巻

京都に慰安旅行に来たレイカ達。丁度将棋の『竜将戦』が行われており、レイカはプロ棋士の飛田龍史と再会する。飛田は女癖が悪く、大きな勝負の前にはストレス発散のために女性を強引にくどき、抱いていた。ところが過去に飛田が抱いた女性達が、次々と殺され始める。謎を解く鍵は、死体の手に握られた将棋の駒!「死体の駒」以下「焦燥の対局」「殺意の棋譜」「投了の時間」「媚香の女」「愛情の芳香」「児童の虐待」「親と子の連鎖」「白雪姫の真実」そして「レイカの心理テスト」を収録。

女医レイカ 18巻

最終巻。アメリカのワイズマン教授から大規模リハビリ養護施設の手伝いを依頼され、警察から科捜研のプロファイラーになって欲しいと言われ、そして久高からはプロポーズされたレイカ。しかしレイカは、自分に向けられた好意を全て辞退し、「リバーサイドタワー」の診療所を清美に託して、心の氷を溶かす旅に向かった。誰かを癒し、自分も癒されるために…。「旅立ちの時」以下「囚われの異邦人」「手負いの野獣」「ビジュアルの醜態」「アガメムノンの幻想」「寵児の不安」「手首の傷」そして「レイカの心理テスト」を収録。