負けて輝く「マケイン」たちの魅力満載! ラノベを嗜むばかりのぼっちモブ高校生・温水和彦は、男子に人気のクラスメイト・八奈見杏菜が幼馴染にフラレているのを目撃してしまう。それをきっかけに様々な負け感あふれる女子たちに絡まれることになり…… 夏合宿で海へ来た文芸部一行。なぜかそこには八奈見と、褐色スポーツ女子・焼塩檸檬もいて!? なりゆきで負けヒロインたちが集った夏合宿で、事件(告白イベント)は起きる――! …もしかしたら、背景モブ男子である温水和彦は、「ラブコメ最終回に突然現れる、負けヒロインの横にいる彼氏ポジの男」なのかもしれない…?
負けヒロインっていいですよね。 リアルでは、恋愛ごとにおいては負ける(惨敗か不戦敗)が多いので、恋愛漫画で主人公が成就されても共感できず、むしろ当て馬とか報われないキャラに同情してしまうタイプ。 本作もそういう読者を主人公にみたてた感じで、冒頭で幼なじみにフラれた負けヒロインこと八奈見杏菜と交流していく流れ。 幼なじみキャラは、典型的な負けフラグですからね。 想い人である幼なじみが恋人とよろしくやっている様を歯噛みしながら、失恋をひきずっていく様を主人公は客観的にみていく。 そんな話。 さらに話数を重ねていくと、別の負けヒロインたちが出てくる。 脳筋っぽいヒロイン、ちょろいヒロイン、などなど、いかにも最初から負け確してそうなヒロインたちで、読んでいてざわつきます。 負けるとわかっていても、つらいもんです。 フラれたからって想いが断ち切れるわけではないのだから。 そんな不憫なヒロインたちを描いた一風変わったラブコメですが、笑いありっちょっと涙ありの、自分好みな作品でした。