梓(あずさ)は、8才年上の夫・和之(かずゆき)と幼い息子・朋(とも)の3人家族で暮らす専業主婦。元は看護師をしていたが結婚を機に辞めて以来、外面はいいものの実はとんだDVモラハラ浮気性夫である和之から「能ナシ、ダメ人間」と蔑まれながら、それに甘んじるように過食気味の冴えない日々を送っている。そんなある日いきなり、和之から「来月、おふくろの住む近所に転勤だ。用意しとけ」とムチャぶりされ、姑にもあれこれと干渉されるさらに鬱な日々が始まることになるのだが……そこに襲いかかってきたのが『阪神淡路大震災』だった。甚大なる被害と脅威に立ち向かう中で、梓は決して「能ナシ・ダメ人間」ではない、自身のプライドと自信を取り戻していくのだった……。(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-1~特集/女失格といわれて」の内容と重複しています。ご注意ください)
神経精神科の医師・一伸(かずのぶ)と、その妻の美奈(みな)は、誰が見てもお似合いの夫婦だったが、実は人知れず秘密があった。美奈の極度のセックス恐怖症のため、結婚してもう4年が経つというのに未だにまともに性交渉が成立していないのだ。その心的要因はどうやら美奈が12歳の頃に体験したあるおぞましい出来事にあるらしいのだが……美奈を過去の呪縛から解き放ち、心も身体も愛し合える真の夫婦になるべく、問題の解決に挑む一伸だったが、その闇の根源は想像をはるかに超えて根深いものだった――…。(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-1~特集/女失格といわれて」の内容と重複しています。ご注意ください)
幼い頃から優秀な姉に対するコンプレックスに苦しみ、挙句の果てに対人恐怖症に陥ってしまった由紀(ゆき)は、結婚にも失敗し、今では実家に出戻って実母からのイヤミにさらされながら失意の日々を送っていた。そんなある日、病気で亡くなった姉の忘れ形見である女の子・千夏(ちなつ)を家に引き取ることになる。姉の夫だった義兄は重度のアル中にかかってしまい、まったく頼りにならない。しかも千夏は聞きわけがなく、まるでオオカミ少女のようにすぐ噛みつく手のかかる少女だったが、実はその心の内に悲しい真実を秘めていた。由紀はそんな千夏の面倒をみるうちに、自身も対人恐怖症を克服し、新しい人生の一歩を踏み出すための強さを取り戻していくのだった――…。(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-1~特集/女失格といわれて」の内容と重複しています。ご注意ください)
幼稚園の母親たちの中で、川口美奈子(かわぐち・みなこ)はそのヤンママのように派手で若作りな格好でひときわ目立っていた。性格的には多少ズケズケものを言いすぎるきらいはあるものの、明るく気さくで決して悪い人間ではなかったのだが……幼稚園ママ友内でボス的存在の新田恵子(にった・けいこ)から嫌われてしまったのが運の尽き! 過酷なイジメにさらされた挙句、仲間内から追放されてしまう。しかしそこは普段、保険の外交レディーとして日々抜け目のない顧客たちと丁々発止のやりとりを交わすたくましい美奈子、転んでもただでは起きなかった。己の持てる魅力とスキルのすべてを駆使して、新田恵子の家庭を破壊すべく恐るべき行動に打って出るのだった―――!(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-1~特集/女失格といわれて」の内容と重複しています。ご注意ください)
小学校の入学式。19歳のときデキちゃった結婚したため、周囲の母親たちよりもひときわ若い山崎由里香(やまざき・ゆりか/25歳)は、それゆえにエネルギッシュにがんばれるだろうと、周囲から問答無用でPTA役員の務めを押し付けられてしまうのが、パート勤めの彼女にとってそれはかなりの負担となり、心身ともに疲れ果ててしまう。そんなとき目にとまったのが、何者かの脅迫によってとある小学校の記念式典が中止になったという新聞記事だった。「これだ!」と感化された由里香は安易にその犯行を模倣し、まんまとPTA主催行事のフリーマーケットを中止に追い込み、自身の負担を軽減することに成功する。味をしめた彼女は、続いて親子絵付け教室も中止に追い込むべく、犯行を繰り返すのだが―――…!?(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-1~特集/女失格といわれて」の内容と重複しています。ご注意ください)
高校3年生の茜(あかね)はある日、母親の退院の付き添いで行った病院で、中学での担任教師だった小菅智士(こすげ・さとし)と再会する。実は智士のことが好きだった茜は当時、その想いを直接告白したものの当然拒絶され、しかし無理を言って「先生のことを忘れる代わりにキスして」と懇願、それを受け入れさせたという過去があった。その後、智士は大学の後輩女性と結婚し子供ももうけ、茜との世界は確実に遠くなっていったかと思われたが、今再び二人は急接近する。重い病にかかり命の危険性まで抱えた智士は、自分の本当の茜に対する想いに 気づき、二人だけで夜を過ごすことを望んできたのだ――…。教師と生徒、決して許されぬ背徳の愛の行方は一体……?(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-2~特集/許されぬ愛に、泣く。」の内容と重複しています。ご注意ください)
29歳の独身女性・杉野珠世(すぎの・たまよ)は、自分の身辺でうごめく謎の存在を「死神」と呼び、恐れていたが、ついにその正体が判明したとき、さらなる衝撃に襲われた。実は彼女は昔、ある男に暴行され、その男は捕まって投獄されたのだが、謎の存在の正体はその男で、刑務所を出所した後のお礼参りにやって来たのではないかというのだ。にわかには信じがたい話だが、珠世とこの男との間にはさらなる知られざる関係性があった。それは『現代版ロミオとジュリエット』ともいえる、ある二つの名門旧家の反目と確執に翻弄された、あまりにも悲しい愛の宿命だった――…。(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-2~特集/許されぬ愛に、泣く。」の内容と重複しています。ご注意ください)
最初、その事件は、夫の携帯のワイセツ画像を見た妻が逆上し、それをなだめようとした夫が誤って妻を殺してしまったという、いわばありがちなものかと思われた。しかしその真相は…!? サラリーマンの河上広志(かわかみ・ひろし/34歳)は、居酒屋で客同士として知り合った和恵(かずえ/27歳)という美人女性と意気投合し、同棲を経て結婚するのだが、この和恵があまりにも異常な性癖の持ちだった。少しでも自分の気に入らないことがあると、相手に対して常軌を逸した暴力をふるい、それが原因でなんと広志の前に二人もの男性と離婚に至っていたのだ。だがその暴力衝動は、当の和恵自身にもどうにも抑えようのない、悲劇の宿命ともいえるものだったのだ――…。(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-2~特集/許されぬ愛に、泣く。」の内容と重複しています。ご注意ください)
平凡な主婦だった高子(たかこ)は、ある日突然、高校生の一人娘・茜(あかね)を事故で亡くした。すでに浮気夫に対しては不信感しかなく、茜の存在 だけが心の拠りどころだった高子の悲しみと憔悴はあまりにも大きく、何も手につかない日々が続くが、そんなとき、茜が二ノ宮真(にのみや・まこと)という人気小説家のファンだったことを知る。少しでも茜の供養になればと、生前に送られるこ とのなかった茜が書いた二ノ宮へのファンレターを、母親である自分の言葉も添えて彼宛てに送る高子だったが、まさかそれが縁で直接、二ノ宮と知り合うことになろうとは…? そして茜の無念の想い、自らの青春の苦渋…そんなさまざまなものがないまぜになって、高子を世にもいびつな狂気の愛に走らせるのだった――…!(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-2~特集/許されぬ愛に、泣く。」の内容と重複しています。ご注意ください)
OLだった結衣(ゆい)は、好意を抱いていた上司の史村(しむら)課長が離婚した後、そのまだ10カ月にしかならない娘の遥(はるか)、90歳の祖母、脳梗塞で倒れた直後の姑が暮らす家に二人目の嫁として嫁いだ。そしてそれから3年、遥は幼稚園児になり、二人の口うるさい老女の世話、仕事で忙しい夫のサポートなど、母として、専業主婦としてなんとかがんばってきた結衣だったが、なんと今になって夫が別れた前妻と密かに会っていることを知り、衝撃を受ける。前妻の目的は一体何なの? 私は妻として未だに受け入れられていないの? 苦悩と葛藤に苛まれる結衣だったが、そこには意外すぎる涙の真実が……!?(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-2~特集/許されぬ愛に、泣く。」の内容と重複しています。ご注意ください)
派手めで我の強い女・三善敦代(みよし・あつよ)は、都会で愛人生活を送っていたがあえなく捨てられ、その相手との間にできた娘・あゆかを連れて、すごすごと生まれ故郷の田舎に帰ってきた。実家に戻れば母親から辛く当たられるに決まってる…そう思うと憂鬱になる敦代。そんなとき、昔同じ陸上クラブの仲間だった内野曜子(うちの・ようこ)と偶然再会する。彼女も自分と同じく幼い子供を抱えるシングルマザーであることを知った敦代は、そうだ! これで実家に戻らなくて済むかもと、田舎だととかく色眼鏡で見られがちなシンママ同士、助け合って一緒に暮らしましょと、曜子のマンションでの同居を提案する。押しの強い敦代に半ば強引に承諾させられる曜子……。かくして始まった二組の母子家庭の共同生活だったが、案の定、曜子母子は身勝手な敦代に振り回されることとなり…挙句の果てに敦代は曜子の恋人男性を寝取ってしまう。そしてついにある日、双方を断絶させる決定的な事件が……! 彼女たちを最後の最後に待ち受けていたのは、世にも残酷で恐ろしい地獄の結末だった――…。(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-3~特集/世にも残酷な復讐」の内容と重複しています。ご注意ください)
28歳の森末晶美(もりすえ・あきみ)は、夫・亮介 (りょうすけ/32歳)と、幼稚園児のひとり娘・真奈(まな)の3人家族で幸せに暮らす平凡な主婦だったが、ある日何者かが『ご主人にはほかに好きな女がいる』と書かれたFAXを送ってくる。ただのいたずらかと見なかったことにする晶美…しかしほどなく、亮介の背広に自分のものではない長い女の髪の毛が付いているのを発見し、がぜん真実味を持って夫の浮気を疑うようになってしまう。その頃、亮介は別れた昔の彼女・関千里(せき・ちさと)と会っていた。確かに彼は、まだ浮気こそしていないものの、離婚してフリーになったという千里から執拗に復縁を迫られていたのだ。晶美のことを愛する彼は毅然として千里のことを拒絶するものの、決してあきらめない彼女は、思いもよらない形で晶美に近づき、亮介をわが手に奪い取るべく妄執の炎を燃やすのだった――…!(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-3~特集/世にも残酷な復讐」の内容と重複しています。ご注意ください)
ウェディングドレスに身を包んだ三谷玲子(みたに・れいこ)は呆然としていた。まさにこれから結婚式を挙げようという新郎の天野京介(あまの・きょうすけ)が一向に会場に現れないのだ。もちろ ん、そのほか出席するはずの彼の親族等も一人も姿を見せず、さらには新婦側の招待客たちから集められたご祝儀も忽然と無くなっていた。そう、ものの見事に結婚詐欺にしてやられたのだ。思い返せば、何かとお金を無心されたり、友人や親族の誰とも会わせてもらえなかったりと、天野について不審な点は少なからずあったのだが、昔から太目で恋愛に縁のなかった玲子は彼の甘言にまんまと騙され夢中になり、そのたくらみに気づくことができなかったのだ。悲しみとショックのあまり心を病んでしまう玲子だったが、入院した心療内科で出会ったある一人の女性の投身自殺を食い止めたことをきっかけに、己の人生のすべてをかけて憎き結婚詐欺師・天野京介への復讐を誓うのだった――…!(※本コンテンツは合冊版「スキャンダルまみれな女たちVol.9-3~特集/世にも残酷な復讐」の内容と重複しています。ご注意ください)