あらすじ

稚児の時に交わした約束を守って伊集院トシ(いじゅういん・とし)と祝言を挙げた西郷吉之助(さいごう・きちのすけ)。その祝言の席で酔っぱらった有馬(ありま)は、お由羅騒動で島流しや謹慎処分された忠臣達へ何もしてくれない薩摩藩藩主・島津斉彬(しまつ・なりあきら)に対しての不平不満を語り出す。それを聞いた吉之助は、自分の上申書の返事として送られた斉彬直筆の書状を有馬に読ませて……!?
せごどん(1)

歴史上の人物・西郷隆盛(さいごう・たかもり)の豪快な半生をダイナミックに描いた幕末歴史ロマン。薩摩藩の下級武士・西郷吉兵衛(さいごう・きちべえ)の長男として生まれた、のちに西郷隆盛となる少年・小吉(こきち)は、隣町の稚児・横堀(よこぼり)達にいじめられていた、のちに大久保利通(おおくぼ・としみち)となる近所の少年・正助(しょうすけ)を助けるために、横堀と勝負するのだが……!?

せごどん(2)

のちに西郷隆盛となる少年・小吉(こきち)は、17歳になって名前を吉之助(きちのすけ)と改める。そして薩摩藩の奉行所で郡方書役助という役職についた吉之助は、ある日、郡奉行・迫田(さこた)から実地検分へ行くように命じられる。その後、山を越えて伊敷村に到着した吉之助は、病に伏した母にわずかな粥を与えるために年貢の米を着服して殴り殺された男性を目の当たりにし、薩摩の現状に驚愕して……!?

せごどん(3)

舟遊びをしていた西郷吉之助(さいごう・きちのすけ)と大久保正助(おおくぼ・しょうすけ)は、台風に巻き込まれて遭難し、ある屋敷の子息に助けられる。そして目覚めた吉之助は、命の恩人である子息に手伝いを申し出て、剣術稽古の相手を頼まれる。その後、剣術が強い吉之助にムキになった子息は、勢い余って足をくじいてしまう。そんな時、遅れて目覚めた正助は、その子息が薩摩藩藩主である島津一門の若君様だと気づき……!?

せごどん(4)

稚児の時に交わした約束を守って伊集院トシ(いじゅういん・とし)と祝言を挙げた西郷吉之助(さいごう・きちのすけ)。その祝言の席で酔っぱらった有馬(ありま)は、お由羅騒動で島流しや謹慎処分された忠臣達へ何もしてくれない薩摩藩藩主・島津斉彬(しまつ・なりあきら)に対しての不平不満を語り出す。それを聞いた吉之助は、自分の上申書の返事として送られた斉彬直筆の書状を有馬に読ませて……!?

せごどん(5)

薩摩藩藩主・島津斉彬(しまつ・なりあきら)の使者として、水戸のご老公・徳川斉昭(とくがわ・なりあき)の懐刀と呼ばれる藤田東湖(ふじた・とうこ)と会った西郷吉之助(さいごう・きちのすけ)。その時、「攘夷とは何か?」と尋ねてきた東湖に迷いもなく「知らぬ」と言い切った吉之助は、東湖から気に入られて酒を飲みながら語り合う。そして斉彬からお庭番を任命された吉之助は、江戸の街を暗躍する事に……!?