圧政に耐えかねた隣村の住民たちを迎え入れ、ダンジョンの設備を整えたヴァンの辺境領地経営は順風満帆の兆しが見え始めていた。そして緑森竜撃退の功績を認められた彼はついに男爵を叙爵し、実家からの横槍を気にせず領地改革に専念できるようになり―― 「誰もが安心して暮らせる環境を整えたい」 新たな奴隷たちの身分を開放し仕事と住居を与えたヴァンの身分問わず寄り添う行いは、瞬く間に領民の心を掴んでいく。やがてそんな彼の姿は、自分の魔術を忌避し自信を失っている少女アルテの気持ちを大きく動かしていき……。思いやりがさらなる発展を導く領地経営ファンタジー、第6幕!
異世界転生モノなのに、特有のチートじゃないのがいいですね。ほんわかしていて、周りの人達もほっとけないんだろうな~。主人公の人柄に惹かれて従者が集まるのはワクワクします。不遇に足踏みしない逞しさが良いのと、主人公の人望の厚さに期待出来ると思うのでこの先がとても楽しみです。絵はもちろんですが、構成もまたお上手です。絶望感あふれるシーンもストレスなく、ここからどう転換していくのかを楽しみに読めました。