あらすじ

愛する夫の真実を知りたいと願う女性の物語 平凡な夫婦の幸せは、なぜ壊されなければならなかったのか? 国有地が不当な価格で売却された事件の渦中で、関係者の名を隠蔽するために公文書の改ざんを命じられた近畿財務局職員・赤木トシオ。その妻、マサコが「夫の死の真実を知る」ために国と闘うことを決意するまで、そして現在の迷い、怒り、葛藤とは――!? 夫の真実を知りたいと願う、一人の女性の物語。そして、愛する人の喪失に向き合う、すべての人に贈る物語――
がんばりょんかぁ、マサコちゃん 1巻

愛する夫の真実を知りたいと願う女性の物語 平凡な夫婦の幸せは、なぜ壊されなければならなかったのか? 国有地が不当な価格で売却された事件の渦中で、関係者の名を隠蔽するために公文書の改ざんを命じられた近畿財務局職員・赤木トシオ。その妻、マサコが「夫の死の真実を知る」ために国と闘うことを決意するまで、そして現在の迷い、怒り、葛藤とは――!? 夫の真実を知りたいと願う、一人の女性の物語。そして、愛する人の喪失に向き合う、すべての人に贈る物語――

がんばりょんかぁ、マサコちゃん 2巻

国を訴えたこの裁判、勝ってはいけない!? 夫が遺した“公文書改ざん”を告発する手記。信頼できる人間に託し、世間に公表することを望むマサコ。しかし、真実の隠ぺいを謀ろうとする周囲の人間によってその願いは踏み潰されようとしていた。身も心も疲れ果て、全てを諦めかけたマサコに運命を変える出会いが訪れる―― どんな困難に阻まれようとも、夫の真意を埋もれさせたままにしてはいけない! 事件の真相を知るため、平凡な主婦が選んだのは、“国”を相手にした裁判!! ところが、ここにも大きな落とし穴が!? 「この裁判勝ってはいけない」 その意味とは――!?

がんばりょんかぁ、マサコちゃん 3巻

一人の女性の真実を知るための物語、完結巻 幸せな夫婦の日常は、突然壊されてしまった―― 公文書改ざんという違法行為を職場に強要され、罪の意識から自ら命を絶ってしまった夫・トシオ。真相の隠ぺいを謀ろうとする周囲の人間に何度も傷つけられながら、妻・マサコは真実を知るため国を訴えることを決意する。さらに提訴と同日、トシオが遺した手記を週刊誌で公表することに。マサコの覚悟に、国は、世間は、どう出るか…!?

がんばりょんかぁ、マサコちゃん

誠実な官僚と陥穽 #1巻応援

がんばりょんかぁ、マサコちゃん 魚戸おさむ 宮﨑克
ナベテツ
ナベテツ

以前に赤木雅子さんと相沢冬樹さんのノンフィクションを読んでおり、連載が始まったと知った時、単行本を楽しみにしていました(確か6月くらいに発売予定が出たので、伸びたのにやきもきしていました) 流石に森友事件を知らない人はいないと思いますが、幸福な夫婦を襲った不幸な事件であることは、論を俟たないところです。 赤木さんという人は、官僚として誠実に職務を果たそうとした人でした。本来の官僚というのは全体への奉仕者であり、特定の人間への利益を優先させるようなことを許容することは自己の存在を否定する事になります。己の職務が犯罪へと繋がるとなれば、官僚でなくとも耐え難いことでしょう。まして、仕事にプライドを持つ人であれば、その苦痛からの解放のために「最後の手段」を用いてしまったことへ何か言うことは出来ないと想像します。 ただ、遺された家族は違います。誠実に生きた人生に何が起きたのか、その事を知り、故人の名誉や尊厳を取り返す権利があります。たとえそれが権力者にとって不都合な出来事であったとしても。 この物語は、遺された妻の戦いの物語です。これからどれほど険しい旅路が待つのか、読者はただ見守るとしかできません。でもささやかながら、マサコちゃんへエールを送れればと思います。