あらすじバスで寝過ごした男が辿りついたのは、海辺の田舎町。来たことがないはずなのに、男はその町に奇妙な既視感を覚える。帰りのバスもなく、町に留まらざるを得なくなったが、不思議な子供・カズキとの出会いを機に、男は旅することになる。隠された己の記憶を。幻想の世界へと迷い込む、牧歌的かつ危険なファンタジー。19Pの描き下ろし短篇も収録。
フワフワ漂うような不思議な読後感。あまり読んだことが無いタイプの作品かも…。 のどかな海辺の田舎町が舞台で穏やかな話のはずなのに、読みながらずっと何かにつきまとわれているような不安を感じるのだ。 この"何か"の描き方が絶妙で、胸の奥がざわざわしながらもページを捲る手が止められなかった。 海の中の描き方も凄いし、コマ枠外にも色々な遊びが書き込まれていて面白かったな。