あらすじ死後、天界の「裁判」で「判決が出なかった」少年・ダンテはその謎を解くために地獄の悪魔たちと契約をする。天使たちの目を欺き、“裁判記録”を手に入れよ、との試練を課され、まずは地獄の大迷宮に足を踏み入れることに…!?
人は死後、煉獄での裁判ののち天使が管理する天国と悪魔が仕切る地獄に送られて暮らすという設定を令和にアップデートするとこうなるのか!!という嬉しい驚きがありました。 家族とともに何者かに惨殺された少年ダンテが自身に秘められた謎と事件の真相を求め、地獄の悪魔ヴィーナスとともに復讐に動き出す…という筋書き自体はシンプルですが、とにかく次々登場するキャラクターたちが魅力的。地獄や天国のビジュアルとダンテの秘密をめぐる人物の動き、どちらも海外ドラマっぽいリッチさがあって引き込まれます。 今っぽさと懐かしさが両方感じられる軽妙なやり取りのおかげで気分が重くなりすぎずに読めるのも嬉しいです。絵も抜群にうまくて人物の表情で魅せるレイアウトがツボでした(特に1話!) ダンテを取り巻く陰謀の規模の大きさが匂わされるまでが1巻。ここで読むのやめられる人がいたらすごいなと思う区切りでした。 ダークファンタジー好きな方は要チェックの作品だと思います!