あらすじ異世界英雄、災厄魔獣との決戦に挑むーー!! 聖高会のテロ活動を調査していたウィルクは、彼らに襲撃されたルペッタの事情聴取をしていたところ、強大な魔獣が既に爆誕してしまったことに気付く。あらゆる災厄をその身に宿しているという成熟魔獣は存在するだけで脅威であり、市民たちも戦々恐々とする中、ウィルクは討伐を決意し…!? 「小説家になろう」姉妹サイト・ノクターンノベルズ発! 強大な魔獣を打倒し英雄としての第一歩を踏み出す異世界ハーレム戦記、第7巻!!
基本的には典型的な異世界転生の無双ハーレム物なのだが、とにかく主人公の無双とハーレムを満喫されるために世界観が構築されていて凄い。 圧倒的な格差社会で上流階級に転生出来た主人公、この世界における貴族=戦場兵器であり無双しまくり、現代知識チートが応用できる程度の文明で内政も満喫、そして貴族の血を求め平民は抱き放題という、色々と問題な物語である。 しかし元々の原作が小説家になろうではなくノクターンノベルズ、つまり18禁=低年齢層を始めから切り捨てているからこそ、問題の無いストーリーだったのを、一切遠慮することなく漫画化しているので、面白いけど正直ちょっとビビる。 上流階級とはいえ王族ではなく貴族であり、嫡男であり当主ではないというのも疎かにせずしっかり描かれているので、エロがメインでありながらむしろ「大人向けのハイファンタジー作品」という様相で、単純な無双ものとも言い難い独特な雰囲気がある。 戦記物としても基本的に主人公というか、貴族が強すぎるので戦闘自体はあっさり終わる事も多いのだが、面白いのはこういう世界での和平交渉等も中々説得力ある形で描いていて、無双物でありながら物語そのものは脳筋的な構造になっていない。 ここは無双物が好きな読者だと、蛇足的で余計な要素と捉える人も多そうだが、自分はむしろ世界観が深まり物語の魅力に繋がっていると思う。 そして大事な大事なハーレム部分だが、ココもハーレムエッチではなく1対1のエッチが多く、愛人は多数いても一人一人夜伽で呼び出すような形が多い。 1巻の内容とハーレムと入ったタイトルで読む読者には物足りないかもしれないが、画力は高いしけっこうしっかり描かれてて十分エロい。 全体的には「主人公をいかに活躍させるか」を突き詰めているのだが、その割には底の浅い物になっておらず、主人公に感情移入する分にはかなり楽しめるが、一般市民側に感情移入すると何ともド外道感漂う物語になるので、そこには注意。