あらすじ蜀による天下統一を夢見て幾度も北伐を試みるが、目的を達するに至らない姜維。帝をもすげ替えて魏の権力を手中に収めた司馬昭に対し、部下の諸葛誕が呉の孫チンと手を結び叛乱を起こす!これに乗じて軍を起こす姜維、しかし酒色に溺れ国事をないがしろにする蜀王・劉禅は、宦官の甘言に惑わされ次第に姜維と乖離していく。そしてやはり愚帝により衰退していく呉。今ここに英雄たちが興した三国時代が終焉のときを迎えつつあった。
何が完結編なのかというと、既に孔明没までを描いたこちらの作品に対しての完結編となります。 https://manba.co.jp/boards/72170 三国志マンガは数多あると思いますが、孔明没後の話を描いたものはかなり少ないと思います。全60巻を誇る大長編ドラマ、横山三国志ですら、59巻が「秋風五丈原」で、最後の60巻で駆け足で紹介するだけなのに対し、こちらは3巻(合計約1000ページ)にわたって孔明没後の世界を描きます。 三国志というのが、文字通りギゴショクの三国の興亡記であるとするならば、晋による中華の統一までが三国志なので、秋風五丈原までしか読んでいないのは画竜点睛を欠きますので、こちらの作品もしっかりと読んでおきたいところです。 特徴としては、かなり書き込みの多い劇画タッチなのですが、リアルに寄った作画のため、ほぼ誰が誰だかわからない点が玉に瑕なのと、姜維をはじめ、世間の印象的にはわりとシュッとしたタイプや、智将タイプの登場人物も、軒並み猪武者感を感じる描写になってしまっている点です。